 |
INCOLOR INTROPY Speedster SS+ / Nepest NOVA カーボンスポーク ホイール |
「INCOLOR INTROPY Speedster SS+/インカラー イントロピー スピードスター SS+」をフレーム単体から組立整備を承りました。足回りは、カーボンスポークを採用した「Nepest NOVA | ネペスト ノヴァ」ホイールで、イマドキな中国ブランド同士の組み合わせ。
ちなみに、コンポーネントは、シマノ・R8100系アルテグラでセットアップ。フレーム造形は勿論、3Dプリント・チタン製パーツが随所に用いられており、トレンドてんこ盛りな一台です。
上海ショーでもお馴染みのブランド「INCOLOR」。モデル名「イントロピー」と聞くと、店主は「エントロピー」や「エンタルピー」の言葉と共に、学生時代に苦手だった熱力学を思い出します。今なら、
Youtube・ヨビノリなどの優れた教材があるので、当時よりもずっと理解が早いだろうと遠い目になります。
 |
アウトフロントブラケット:3Dプリント・チタン製 |
 |
ホイール:Nepest NOVA |
 |
RDハンガー:UDH規格+ダイレクトマウント |
 |
FD台座:3Dプリント・チタン製 |
 |
Di2ケーブル穴:FDのトーションばね直下に配置され少々心配 |
 |
UDH規格のダイレクトマウント・RDハンガーも付属 |
 |
ヘッドキャップ:3Dプリント・チタン製 |
 |
Di2バッテリー:ダウンチューブのBB側に配置 |
 |
フルインターナルのため、偏心処理されたステアリングコラム |
 |
ヘッドチューブ内にリアブレーキホース用フックあり |
 |
コラム内のブラダー残留物 |
最新のロードバイクは、フルインターナルケーブルが珍しくなくなりました。ほとんどのモデルでは、フロントフォーク内にトンネル状のホースガイドが設けられており、下玉押し付近から直線的に誘導できるため、特に苦労することはありません。
しかし、「INCOLOR INTROPY Speedster SS+」のフロントフォークにはホースガイドがなく、さらにコラム中央部までホースを通す必要がありました。
クラウン部でホースを曲げるルーティング。おまけにコラム底部にブラダーの残留物があり、そのままではブレーキホースを通せませんでした。そこで、ロングシャンクドリルを用いて一部のブラダーを除去してルートを確保しました。
 |
シートポスト:ヤグラは3Dプリント・チタン製 |

ちなみにモデル名の由来や製品情報をAIに尋ねると…。
モデル名:「INTROPY」は速度、勝利、そして科学の精神を示す三つの英語語根を組み合わせた造語です。
- intrepid(勇敢無畏)
- trophy(勝利)
- entropy(エントロピー:熱力学・情報理論における混沌の度合い)
中国語訳の「绎脉」は、無秩序から秩序を紡ぎ出し、静止から躍動へと向かうエネルギーを象徴しています。
製品情報:2024年5月18日発表のロードモデル「INTROPY SPEEDSTER」は、英国シルバーストーン風洞実験で45km/h走行時にSpecialized Tarmac SL8比で平均3Wの抗力低減を達成し、巡航速度を0.12km/h向上。100km走行で約21秒の短縮を可能にしました。
INCOLORは広州市を拠点に、オリンピック級自転車プロジェクトの経験を背景としてカーボンフレームとホイールの研究開発および生産に注力しています。
※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。