2025年5月30日金曜日

1000kmごとのチェーン交換のすすめ / 現実的なチェーンローテーションの提案

以前のポスト「アソコとハソコ」や「シマノ 12s-11sチェーンの違い & 12sドライブトレーンに11sチェーンリングが不適合に関する考察」でも触れましたが、チェーンの伸びは、内プレート(ローラーリンクプレート)穴とピンの摩耗が主要因とされてます。

チェーン伸びは、変速性や駆動効率の低下を招きます。潤滑有無や走行条件等に影響を受けますが、3000~4000km毎の交換が一般的です。また、チェーンリングやスプロケットも摩耗するため、3~4回目のチェーン交換時に併せて交換を検討することが多いです。
チェーンリングやスプロケットは、伸びたチェーンピッチが転写されるように摩耗が進みます。それゆえ、チェーン交換を怠るとそれら寿命は極端に短くなります。

当店では、オーナーそれぞれの趣味や嗜好に応じてご要望に沿った対応をしておりますが、店主としては、以前から駆動効率を気にしてビッグプーリー化や施工に手間のかかる潤滑剤を選ぶよりも、機材供給を受けるトップレーサーと同様に「1000kmごとにチェーン交換」をする方が合理的であると考え、お伝えしてきました。


そうは言っても、1000kmごとに新品チェーンに交換していたら、多くの自腹ライダーにとって負担が大きいのも事実。そんな折、CADE Mediaの「7 Pro Mechanic Bike Hacks You Need To Try + Are Top End Groupsets Overrated? – Wild Ones Podcast 83」を聴いて、まさにジーニアスなアイデアに出会ったのです。

イギリスにあるBackyard Bike Shopの創設者であり、メカニックも務める「Nic Vieri」氏がJake Thorpe氏を引用する形で紹介したのは、新品のチェーンを3本用意して1000km毎にローテーションするというもの。

自身で作業できる方なら、「A→B→C→A→B→C→A→B→C」とチェーンをローテーションすることで、コストを抑えながら効率維持やスプロケット長寿命化が図れます。シマノ製クイックリンク(ミッシングリンク)は、再利用が推奨されていないため、都度新品にする必要がありますが、大型&複雑化に伴い高額となったスプロケットコストを考慮すると十分経済的。特に、10T以下のトップギアが組み込まれたスプロケットセットでは効果的なハックかと。

ちなみに同氏は、SILCAがスポンサードする同番組で、チェーンワックスに否定的な発言をしていて、その忖度の無さは好感が持てます。


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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