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2025年9月27日土曜日

Cannondale SuperSix EVO Carbon Frameset Silver | キャノンデール スーパーシックス エボ カーボン フレームセット シルバー 51サイズ 入荷

Cannondale SuperSix EVO Carbon Frameset
キャノンデール スーパーシックス エボ カーボン フレームセット
カラー:Silver / シルバー
サイズ:51(適用身長165-175cm、C-T477/T-T水平換算528mm)
価格:290,000円→275,500円(5%off現金特価、10%税込、店頭品1個のみ)

Cannondale SuperSix EVO Carbon Frameset | キャノンデール スーパーシックス エボ カーボン フレームセット」が入荷しました。グレードは、手の届きやすいNormal Mod.(ノーマルモッド)になります。

カラーは、完成車で展開が無いモノトーンな「SILVER/シルバー」。実際の色合いは、ほぼホワイトになります。全リージョンを確認したわけではありませんが、おそらく限られたアジアマーケット向けにのみ展開されているモデルのため、希少性もあると考えられます。

前作のGen.3も高次元でバランスの取れたオールラウンドロードバイクとして高い評価を受けていた「Cannondale SuperSix EVO」ですが、Gen.4で更に洗練されました。造形ではシートポスト周りの薄さが目を引きます。リア三角は有機的な造形になり、フロントフォークはシャープなエッジと翼断面形状が強調されています。

ディスクブレーキ搭載のSuperSix EVOは世代を重ねるごとに着実に進化しています。細かい点ですが、立ち漕ぎした際にもローターのタッチや異音はなく、ストレスがありません。エアロダイナミクスを追求しつつも、2010年代のエアロモデルに見られるヒラヒラ感やピーキーさはなく、高次元でバランスが取れています。大雑把に言えば、熟成されたリムブレーキ末期のハイエンドクラスに追いつき、スルーアクスル化でさらに前へ進む印象です。

Cannondale SuperSix EVO Gen.4 ジオメトリ

暫くはフレームセットのまま店頭在庫しますが、2025年10月中旬以降は店主の独断と偏見でコンプリートバイクに組み上げる予定です。ご自身の好みでセットアップされたい方やフレームセット単体での購入を希望される方は、お早めにご来店ください。


Cannondale SuperSix EVO Carbon Frameset(SPEC詳細→公式サイト
キャノンデール スーパーシックス エボ カーボン フレームセット
カラー:Silver / シルバー
サイズ:51(適用身長165-175cm、C-T477/T-T水平換算528mm)
価格:290,000円→275,500円(5%off現金特価、10%税込、店頭品1個のみ

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2025年9月25日木曜日

Vブレーキ・オールロードバイクを構想設計する 徒然なるままに ロード用 ディスクブレーキの今後の動向を考える その13

Vブレーキ・オールロードバイク CAD図面

以前の投稿で「レースバイクでなければ、Vブレーキ搭載のオールロードバイクが最適解ではないか?」とお伝えしましたが、店主は以前から「タイヤを太くしてエアボリュームを稼げるなら、硬めのアルミフレームをベースに組んでも、昔ほどスパルタンな乗り味にはならないのではないか」と構想を練っていました。

ただし、アルミフレームの多くは溶接後に熱処理が必要なため、生産効率を考慮するとある程度のバッチサイズが求められます。ビスポークを主体とする小規模ビルダーだとアルミが扱いづらく、必然的にスチールやチタン製に限られるのもこの理由の一つです。故・入部正紀氏が手がけたブランド「IRIBE」は、コロンバス製「スターシップ」チューブに対応した数少ない熱処理設備を有していたことで知られています。

それなら、世界的な自転車不況の影響で欧州からのオーダーが停滞しているいまこそ、従来よりも小ロットでの生産を引き受けてもらえるのではないか──という下心もあり、この一年ほど台湾・中国・東南アジアのファブリケーション各社に、アルミフレームを少量生産できないかと展示会等でコンタクトを続けてきました。

しかし、独自ジオメトリで現行主流規格に該当しないカンチ台座付きロードバイクフレームの生産を依頼すると、どうしてもMOQが大きくなります。さらに円安やインフレの影響も重なり、自社ブランド力やニッチ市場を考慮すると、現実的な落としどころには至りませんでした。


Path Less Pedaledでも紹介されましたが、EU圏における自転車産業のメッカとなりつつあるポルトガルに拠点を置く「veloctopus.cc」が開発した6軸多関節ロボットレーザー加工機とソフトウェアの組み合わせが普及すれば、オーソドックスな形状なら小ロットのフレーム生産の敷居は下がると期待しています。ただ、実現にはもう少し時間がかかりそうです。

そんなこんなで試行錯誤を重ねた結果、原点に立ち返り、小回りの利く国内ビルダーさんにスチール製試作フレームの製作を依頼して出図も完了しました。乗り味のイメージは、All-CityのSpace HorseやBlack Mountain CyclesのMonstercrossに近く、もう少し現代的にアレンジしたものです。

目くじら立てて速さを追求するというより、鼻歌まじりでカジュアルな普段着でも、ピチピチのサイクリングウェアでも様になるバイクを目指しています。試作の進捗を見ながら、最終的には4サイズ程の展開を目論んでいます。

細かいジオメトリの狙いなどは、また追ってお伝えします。新しい試みも検討中ですので、上手く進めば、マスプロモデルに満足されないライダーにも面白がって頂けるかと。


まったくの余談ですが、当店のCAD環境は「IJCAD Mechanical」です。在宅など異なるPCで作業することもありますが、自転車フレーム程度の2D作図であればレイヤーやオブジェクト数が少ないため、さほど負荷はかからないだろうと考えていました。

ところが実際には、内蔵GPUとメモリ16GBでは心もとなく、スナップのトラッキングがうまく機能せずイライラする場面に出くわします。作業自体はできるものの、ストレスなく作図するには32GB以上は欲しいというのが実感です。


ロード用 ディスクブレーキの今後の動向を考える 関連ポスト

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2025年9月20日土曜日

Cannondale Synapse LAB71 Black Marble | キャノンデール シナプス ラブ71 ブラック マーブル エンデュランス カーボン ロードバイク

Cannondale Synapse LAB71 | キャノンデール シナプス ラブ71
カラー:Black Marble | ブラック マーブル

Synapseも『Loveはじめました』。エンデュランスロードのフラッグシップモデル、「Cannondale Synapse LAB71 | キャノンデール シナプス ラブ71」フレームセットをご注文頂き、セットアップいたしました。

店主が昔からお勧めしている「Synapse」。振り返ると2004年の初代モデル登場以来、ロードバイクにおける「快適性」と「パフォーマンス」のバランスを再定義してきました。そして、2025年5月に公開された「All New Synapse Carbon」において、LAB71を含む最新モデルが第6世代としてデビューしました。

日本国内は「Supersix Evo」に代表されるレースバイクが支持される傾向にありますが、海外マーケットでは以前から高い人気を誇る「Synapse」。新作も、BikeRadarで「the new gold standard for endurance bikes」と5つ星満点の評価を獲得。従来比で快適性が20%向上しつつ、レースレベルの剛性とエアロ性能を両立。通勤や週末ライドはもちろん、挑戦的な超ロングライドまで幅広いニーズに対応するバイクへと進化しています。

以前までのキャノンデールは、各モデルを担当するプロダクトマネージャー毎に設計思想がバラバラ、良い言い方をすれば個性的でした。ただし、PONグループ傘下となったことで開発リソースの管理が厳格化されたのか、TOPSTONE CARBONの発表以降、Supersix Evo/Synapse/Super X/Topstoneといったモデルをまたいで、シートチューブを屈曲させ垂直コンプライアンスを確保するデザインが横串を刺すように採用されるようになりました。

以前にポストしましたが、スルーアクスル構造になった現代ロードバイクにおいて、横剛性/ねじれ剛性を確保しながらトラクションや快適性を高めるには、本アプローチが一番理にかなっていると店主は考えています。

ちなみにコンプライアンスは構造物が受けた力に対してどれだけ変形するかを示す指標で、力(F)に対する変位(Δy)の比で定義され、 線形変形範囲(小さな荷重変化でフレーム挙動が比例関係にある領域)を前提としています。

「垂直コンプライアンス=垂直方向変位量/垂直荷重」で算出されますが、この値の逆数が「剛性(stiffness)」となり、コンプライアンスが大きいほど柔らかく、小さいほど固い構造を意味します。

垂直コンプライアンスを高めることで振動吸収性が向上し、長時間ライドの疲労を軽減できます。ペダリング時の力が逃げないよう、横剛性は高く保ちつつ、垂直方向は適度にたわむよう設計するのが理想とされます。「Synapse」は、このバランスを取ることで「快適なのにダルさを感じさせない」ライドフィールを実現しています。

SystemBar R-One Carbon One-Piece Handlebar
システムバー R-ワン カーボン ワンピース ハンドルバー
通称「MOMOハン」
フロントチェーンリング:52/36Tは装着可能、54/40Tだとチェーンステーに干渉しそう
RDハンガー:UDH採用、ダイレクトマウント仕様に変更
対応ディスクローター径:フロントφ160-180 / リアφ140-160
薄い板状のシートチューブ/太いカムテール形状(D断面)のダウンチューブ
シートポスト:Smartsense ケーブル通し穴
グロメット追加
グロメット追加
スペアチューブ等を収納できるスタッシュポート

スタッシュポートは、バッグがスムーズに挿入できるように、化粧カーボンパネルが貼られた二重底になっています。この構造により、E-BIKEのバッテリーマウント同様、リアブレーキホースやSmartsense Gen 2ケーブルを埋設できます。一方で、ハンドルを左右に切るとダウンチューブ内のブレーキホースが動きやすく異音の原因に。マカロニ状の防振フォームを装着してもズレるので、施工には一工夫が必要です。

Chain Suck Protector / チェーン サック プロテクターを組立時に追加
Di2バッテリーマウント:Smartsense Gen.2バッテリーと排他式
Road Internal Seatbinder V3 Sandblasted

地味なところですが、シートポストを固定するスライディング・クランプは、Ver.3に進化して押さえ面にサンドブラスト処理が追加されています。

CY2025 Synapse Carbon Gen.6 ジオメトリ

ジオメトリ表で公開されているトレールは、51サイズだと6.1cmとなっていますが、オフセットやヘッド角から逆算すると、公称最大タイヤサイズの700x42Cを想定しているのが分かります。逆に700x32C前後を装着すると、Supersix Evo同等のトレール値が算出されます。

納車時に動作確認のため試乗しましたが、「しなやかなのに芯がある」という玄人好みのライドフィールが特徴的な一台です。また、LAB71らしい艶のあるグラフィックがラグジュアリー感を存分に演出しています。

ベースフレーム
Cannondale Synapse LAB71 Frameset (詳細SPEC→公式サイト)
カラー:Black Marble / ブラック マーブル


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2025年9月16日火曜日

Cervélo Soloist / Roval | サーヴェロ ソロイスト / ロヴァール ホイール

Cervélo Soloist / Roval | サーヴェロ ソロイスト / ロヴァール

「Cervélo Soloist / サーヴェロ ソロイスト」の「Roval / ロヴァール」ホイール換装と合わせて、パーツ交換を承りました。リアスプロケットは、11-30T→11-34Tへとワイドレシオ化することに。
※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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2025年9月14日日曜日

INCOLOR INTROPY Speedster SS+ / Nepest NOVA | インカラー イントロピー スピードスター SS+ / ネペスト ノヴァ カーボンスポーク ホイール

INCOLOR INTROPY Speedster SS+ / Nepest NOVA カーボンスポーク ホイール

「INCOLOR INTROPY Speedster SS+/インカラー イントロピー スピードスター SS+」をフレーム単体から組立整備を承りました。足回りは、カーボンスポークを採用した「Nepest NOVA | ネペスト ノヴァ」ホイールで、イマドキな中国ブランド同士の組み合わせ。

ちなみに、コンポーネントは、シマノ・R8100系アルテグラでセットアップ。フレーム造形は勿論、3Dプリント・チタン製パーツが随所に用いられており、トレンドてんこ盛りな一台です。

上海ショーでもお馴染みのブランド「INCOLOR」。モデル名「イントロピー」と聞くと、店主は「エントロピー」や「エンタルピー」の言葉と共に、学生時代に苦手だった熱力学を思い出します。今なら、Youtube・ヨビノリなどの優れた教材があるので、当時よりもずっと理解が早いだろうと遠い目になります。

アウトフロントブラケット:3Dプリント・チタン製
ホイール:Nepest NOVA
RDハンガー:UDH規格+ダイレクトマウント
FD台座:3Dプリント・チタン製
Di2ケーブル穴:FDのトーションばね直下に配置され少々心配
UDH規格のダイレクトマウント・RDハンガーも付属
ヘッドキャップ:3Dプリント・チタン製
Di2バッテリー:ダウンチューブのBB側に配置
フルインターナルのため、偏心処理されたステアリングコラム
ヘッドチューブ内にリアブレーキホース用フックあり
コラム内のブラダー残留物

最新のロードバイクは、フルインターナルケーブルが珍しくなくなりました。ほとんどのモデルでは、フロントフォーク内にトンネル状のホースガイドが設けられており、下玉押し付近から直線的に誘導できるため、特に苦労することはありません。

しかし、「INCOLOR INTROPY Speedster SS+」のフロントフォークにはホースガイドがなく、さらにコラム中央部までホースを通す必要がありました。

クラウン部でホースを曲げるルーティング。おまけにコラム底部にブラダーの残留物があり、そのままではブレーキホースを通せませんでした。そこで、ロングシャンクドリルを用いて一部のブラダーを除去してルートを確保しました。

シートポスト:ヤグラは3Dプリント・チタン製
ちなみにモデル名の由来や製品情報をAIに尋ねると…。

モデル名:「INTROPY」は速度、勝利、そして科学の精神を示す三つの英語語根を組み合わせた造語です。
  •  intrepid(勇敢無畏)
  •  trophy(勝利)
  •  entropy(エントロピー:熱力学・情報理論における混沌の度合い)
中国語訳の「绎脉」は、無秩序から秩序を紡ぎ出し、静止から躍動へと向かうエネルギーを象徴しています。

製品情報:2024年5月18日発表のロードモデル「INTROPY SPEEDSTER」は、英国シルバーストーン風洞実験で45km/h走行時にSpecialized Tarmac SL8比で平均3Wの抗力低減を達成し、巡航速度を0.12km/h向上。100km走行で約21秒の短縮を可能にしました。
INCOLORは広州市を拠点に、オリンピック級自転車プロジェクトの経験を背景としてカーボンフレームとホイールの研究開発および生産に注力しています。


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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