2026年10月6日火曜日

CANYON Ultimate CF SLX Disc | キャニオン アルティメット CF SLX ディスク シマノ R9100系 Dura-Ace メンテナンス

CANYON Ultimate CF SLX Disc
シマノ R9100系 Dura-Ace コンポーネント

「CANYON Ultimate CF SLX Disc|キャニオン アルティメット CF SLX ディスク」のメンテナンスをご依頼いただきました。コンポーネントは、Di2+油圧ディスクブレーキ仕様の シマノ R9100系 Dura-Ace で組まれた一台です。

走行距離は約10,000km。複数の不具合が重なり、入庫時点では走行不能の状態でした。日常的なメンテナンスはオーナーご自身で実施されているとのことで、今回は 最小限の部品交換と修理整備 によって復旧を行いました。

摩耗した前後ブレーキローターは交換

油圧ディスクブレーキはフルードが抜けてしまっており、まずはブレーキ系統の点検から着手。ST-R9170は、同系統のST-R9120と異なり ダイアフラムを含むリペアパーツ単体の流通がなく、破損時はSTレバーごとの交換が前提 となります。

ホース破損やキャリパー側のピストン漏れも懸念されましたが、今回は幸いにも再ブリーディング+パッド&ローター交換で正常動作を確保できました。

リアスプロケットも交換
MAVIC Yksion Pro UST 2 (Hutchinson製)

気密性が低下していたチューブレスレディ(TLR)タイヤは、傷んでいたリムテープを張り直し、単繊維入りシーラントを再充填することで正常な気密を回復させました。

ベースバイク
CANYON Ultimate CF SLX Disc | キャニオン アルティメット CF SLX ディスク
コンポーネント:シマノ R9100系 Dura-Ace(Di2+油圧ディスクブレーキ) 


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2026年10月5日月曜日

GIANT / MERIDA / PROWHEEL / Vision / FSA / Microshift / KindShock / ZOOM / VERTECH / TEKTRO / TRP / neco / LIMOTEC 台湾ブランド CHINA CYCLE 2026 #chcy2026

GIANT ブース

2026年5月、ゴールデンウィーク明けに上海・SNIECで開催された「CHINA CYCLE 2026」へ出張しました。今回は、大手の「GIANT」や「MERIDA」を含む、台湾に本拠地を置く各社のブースをご紹介します。ただし、台湾ブランドと言えども、生産は「中国 → ASEAN(主にベトナム) → 欧州(主にポルトガル・ポーランド)」へ段階的にシフトしており、これは“コスト・関税・地政学・ESG規制”の4要因が同時に作用した構造的潮流です。  

例えば、最大手であるGIANT(本社:台中)は、中国本土では昆山・天津に複数の工場を有しています。特に昆山はE-Bikeを含む一大クラスターを形成。また、ASEAN関税メリットとサプライチェーン分散を狙った量産拠点として、ベトナム・ホーチミン工場も稼働しています。

SRAMも広州→昆山の順で工場を開設しましたが、2016〜2017年に生産を台中エリアへ完全移管し、中国本土の工場はすべて閉鎖しています。同社は台中を主要製造・開発センターに位置づけており、2027年には新拠点も稼働予定。さらにポルトガルに新工場を建設し、2028年の稼働を目指して欧州向け供給体制を強化する方針です。

MERIDA ブース
KMC ブース
PROWHEEL ブース
PROWHEEL ブース
本クランクの長さ展開は127~160mm
PROWHEEL ブース
127mm

完成車OE採用率が高い「PROWHEEL」。E-BIKEを中心に、ショートクランク化のトレンドが一気に進んでいます。展示されていたモデルは 127〜160 mm の展開で、キッズやジュニア向けかと思いきや「大人向け」とのこと。このままいくと、クランクは最終的に“長さゼロ”になり、フットレスト(≒特定小型原付/ペダルレスバイク)化するのではと思ってしまうほどです。

Vision / FSA ブース
Vision / FSA ブース
Atherton Bikes
Vision / FSA ブース
Atherton Bikes
Microshift ブース
Microshift ブース
guee / Controltech / TRIGON ブース

「劲力国际(Jinli International / Jinli Int’l)」は、台湾ブランド GUEE と CONTROLTECH の中国本土における 総代理店(ディストリビューター)を担っています。
  
KindShock(KS)/ EXA Form ブース
ZOOM ブース
VERTECH ブース
VERTECH ブース

VERTECH(友穎商通/U‑LOGIS/Yozu Metal Bicycle Parts)は「台湾発 → 中国深圳 → 台湾台中 → ベトナム」へ展開した、フレームパーツ専門の大手 OEM/ODMメーカーで、完成車工場向けの部品供給企業(サプライヤー)です。

TEKTRO / TRP ブース
neco ブース
LIMOTEC
先に開催された台北ショー2026で公開されたAuto drop E-dropperを展示


なお、当店の「CHINA CYCLE 2026」関連記事は、#chcy2026をご覧ください。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2026年10月4日日曜日

Cannondale SuperSix EVO 2 / Gen.4 | キャノンデール スーパーシックスエボ 2 第4世代 メテオグレー ワイドレシオ化 & メンテナンス

Cannondale SuperSix EVO 2 | キャノンデール スーパーシックスエボ 2
カラー:Meteor Gray | メテオグレー

「Cannondale SuperSix EVO 2|キャノンデール スーパーシックスエボ Gen.4」にて、リアスプロケットの変更および各種消耗品交換をご依頼いただきました。今回は、標準構成の11-30Tから11-34Tへのワイドレシオ化を行い、より登坂に強く柔軟なギア選択が可能となりました。Di2のスプロケットパラメータ値を書き換えて、併せてSTレバーを含むファームウェアのアップデートも実施しました。

カセットスプロケット:CS-R8101-12 (11-34T)
fi'zi:k COMFORTFEEL 3.5mm SOFT Black

バーテープは「fi'zi:k COMFORTFEEL 3.5mm SOFT」を使用して巻き替え。クッション性とグリップの良さを両立するモデルで、今回は解けにくさを重視し、ドロップバー肩までではなく上ハンまでしっかりと巻き上げて仕上げています。

ベースバイク
Cannondale SuperSix EVO 2
キャノンデール スーパーシックス エボ  2 (Gen. 4)
カラー:Meteor Gray | MTG | メテオグレー


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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2026年10月3日土曜日

台中バイクウィーク | Taichung Bike Week 2026 :縮小するTBWと拡大する32"ホイール 自転車業界の潮流 変わりゆく台中の今を歩く#TBWT2026

Taichung Bike Week 2026

2026年9月中旬に台湾・台中市で開催された「Taichung Bike Week 2026」へ出張してきました。台中バイクウィーク(タイチュンバイクウィーク/Taichung Bike Week/TBW)は、フレーム&パーツOE市場・自転車業界関係者向けの国際B2B展示会です。

羽田空港 HND 第3ターミナル 制限エリア
セブンイレブン &  ドン・キホーテ

店主は、例年どおりLCCで日帰りの旅程でした。オンラインチェックインのおかげで早めにHNDの制限エリアへ入れたため、普段は行かないT3の保安検査場を出て右側、105番搭乗ゲート方面をぶらっと歩いてみました。すると、今さらながら気付いたのですが、奥にはセブンイレブンが。自販機よりもドリンク類の選択肢が広くて、LCBT勢にはありがたい存在です。

台中市内の車列

台湾の乗用車市場は、アジアでも珍しいほど 日本車が圧倒的に強い“日本車王国” です。街を走る車の多くがトヨタ、ホンダ、日産で占められ、特にトヨタは 国内生産の強みを背景にシェア30%前後を維持しています。台湾ではトヨタ(国瑞汽車)、三菱(中華汽車)、ホンダ、日産、ヒュンデ、フォードが現地生産を行い、関税の影響を受けないため価格競争力が高く、これが日本車優位の最大要因になっています。

一方、マツダやスバルなどの輸入車ブランドは、関税の影響で価格が高く、販売台数ベースでは1〜2%と小規模です。それでも最近は、街中で マツダ車の存在感が徐々に増えていると感じます。CXシリーズのデザイン性が評価され、都市部のユーザーに支持されているようで、シェア率以上に“目にする頻度”が高まっています。

総じて台湾の市場は、国内生産の優位性 × 日本車ブランド力 × 都市部の需要が組み合わさり、トヨタを中心とした日本車が圧倒的な存在感を放つ構造となっています。

街中で見かけた熱帯花木 サンタンカ

高速バスで桃園国際空港(TPE)から南へ約2時間半。台中に着いた瞬間、空気の質が一変しました。TPEでは思いのほか暑さが和らいでいて、「そろそろ秋だな」と油断していたのですが、冷房の効いた車内から一歩外へ出ると、ムワッとした熱気が体を包み込みます。季節の境目を越えたというより、都市そのものが持つ温度に触れたという感覚に近いかもしれません。
シェアサイクル YouBike
Taichung Bike Week 2026

TBWは、おおよそ1.5〜2年先のOE契約を見据えたアポイント制のB2B商談会が中心です。加えて、世界的な潮流に沿って各社ともE-BIKE関連が主軸となり、当社のような小規模企業が入り込む余地はほとんどありません。

3ホテルを会場として開催されるTBWですが、年々徐々に縮小傾向が続いています。以前は会場周辺で欧州完成車メーカーの幹部クラスを見かけることもありましたが、そうした光景も減りました。

特に今年は、例年ホテル前に掲げられていた大型看板も少なくなり、やや寂しい印象で、特にオープンブースの出展企業の減少が顕著で2〜3割ほど減ったように感じました。帰国後に改めて確認すると、TBW 2026 の出展社数は260社で、前年(2025年)から約19%減少しており、体感と一致していました。Splendor/Evergreen/Tempus の各ホテルでも出展社数の推移は下記の通りです。

2026年は 260社(前年 321社)
Splendor:190社 → 140社
Evergreen:90社 → 79社
Tempus:ほぼ横ばい

欧州からのバイヤーも近年減少傾向にあり、その理由として在庫調整、オンラインミーティングの普及、出張予算の削減が以前から指摘されていました。さらに2026年は「Italian Bike Festival(9/4–6)」や「Sea Otter Europe(9/18–20)」と開催期間が重複していたことも、来訪が減った一因と考えられます。


店主のような末端の立場でも、TBW会場で得られる断片的な情報をつなぎ合わせていくと、エンドユーザーが好むと好まざるとにかかわらず、32インチホイール規格の拡大はすでに既定路線であることが分かります。MY2027ではMTBがすでに上梓されていますが、MY2028以降は本格的に存在感を示すことになるでしょう。

FSA Vision ブース

2026年春~夏において、ジャイアントやメリダの株価には底打ち感が見られ、生産台数も昨対比で徐々にではあるものの好転してきており、メーカーによっては明るい兆しも出始めています。しかし、業界全体の不況感は依然として拭えないのが正直なところ。

世界的に消費者指数が伸び悩み、AIの急速な浸透による大規模な雇用不安まで囁かれる状況です。確かに「明けない夜はない」とは言われますが、自転車業界をシクリカルな市場として捉えた場合でも、次の本格的な好況期が訪れるのは2030年以降まで“お預け”になりそうです。

TBW 2027:2027/10/5~8 開催予定

TBWでは、2023年頃から郊外に新設された「Taichung International Convention and Exhibition Center」への移行案が取り沙汰されていました。しかし、会場変更は出展各社から支持を得られず、来年2027年も従来のホテル形式が維持される予定です。

信義智慧財產權事務所(Shinn Yi Patent & Trade Mark Attorneys)

市内で偶然見かけた「信義智慧財產權事務所(Shinn Yi Patent & Trade Mark Attorneys)」という特許・商標業務を行う事務所。オフィス内には自転車が置かれており、業界とのつながりがうかがえました。

J寶ことマッチョ・アンパンマンでおなじみの
台湾の朝食チェーン店「JSP 呷尚宝」
商業オフィスビル:丰二三
SKATER JOHN 大型アートオブジェ
健康弁当(ヘルシー弁当)専門店:青輕盒食(Blue Fresh)
台中エリア初出店 & 2026年8月にオープンした鳥貴族 Torikizoku 美村店
MIXO COFFEE(米索咖啡)
台湾食材を用いたフルーツコーヒーやスイーツが中心
Uni-PROSPERiTY 樂家康超市 西屯青海店

スーパーマーケットチェーンの「家樂福(カルフール)超市」。以前は「便利購(コンビニエンスストアとスーパーの中間形態)」と呼ばれていた中小型の店舗です。なお、台湾のカルフールは統一グループへ買収されたことに伴い、フランス本社からのブランドライセンス契約の終了。

それに合わせて、2026年7月より大型量販店は「萬家福」、中小型のスーパー(超市)は「樂家康」へと順次ブランド名が刷新されています。

2010年代後半に増加した汽車美容(コーティングや手洗い洗車店)ですが、
EV増加や人件費高騰を理由に減少傾向とのこと
タワマンや高級レジデンスの建設ラッシュが続くTMRT GREEN LINE沿線
Top City 台中大遠百(遠東百貨)
桃園国際空港 TPE 非制限エリア フードコート
桃園国際空港 TPE 非制限エリア フードコート
桃園国際空港 TPE 非制限エリア フードコート

店主が初めて訪台した2010年代初頭は、「NTD×3倍=日本円」という計算が自然で、台湾は“安くて快適な旅先”という印象が強い時代でした。しかし、今や2026年現在の換算は 「NTD×5倍」 へと移行しています。長期化した円安と台湾側のインフレが重なり、桃園国際空港(TPE)のフードコートで軽く食事をするだけでも 1,500〜2,000円 が当たり前になりました。

こうした変化は台湾だけに限りません。中国本土や東南アジアでも同じ現象が進行し、各国の経済発展と円安が重なった結果、物価は日本とほぼ同等、場合によっては日本の方が安いという逆転すら見られます。かつての「東アジア・東南アジアは安い」という感覚は、今や大きく様変わりしています。

当店が携わる自転車産業の製品は、その大半を輸入に依存しており、円安の負の影響を強く受けています。しかし、日本経済の屋台骨である国内製造業の競争力維持を考えるならば、一定の円安を受け入れざるを得ないという点も理解しています。

ただ、アベノミクス期を除けば1990年以降ずっと、政府はアクセルを踏み続け、日銀は慎重姿勢でブレーキをかけるという“両踏み”のあべこべな政策運営が続いてきました。こうした経緯を眺めていると、「そんな単純な話ではない」と言われそうですが、個人的にはどうしても「緩和・引締、どっちなんだい?」と遠い目になってしまうのです。

定点観測している空港の自販機・ペットボトル水

定点観測しているTPE空港の自販機・ペットボトル水ですが、2018〜2025年までは25NTDで持ちこたえていたものの、ついに30NTDへ値上げされました。容量は580mlから620mlへと微増しているものの、単価は上昇しています。

セブンイレブンのホットドッグ(熱狗)用 ローラーグリル

かつて店主が台湾のコンビニで、ホットドッグ用のパンを使わず ソーセージだけをレジに通すと、店員さんに「え?」という顔をされたものです。ところが最近訪台すると、同じように ソーセージ単体で購入する人をチラホラ見かけるようになり、 「店主が先駆者だったのでは?」 とさえ思えてきます。


なお、当店の「Taichung Bike Week 2026」関連記事は、#TBWT2026をご覧ください。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

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