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太古里三里屯 / Taikoo Li Sanlitun |
2025年6月下旬、ドイツ・フランクフルトで開催された「EUROBIKE 2025」へ出張してまいりました。日本への帰国便は、FRA→PEK→HNDの経路で、北京での乗り継ぎ時間は5時間40分でした。
航空券を確保した時点では、Air China同士の国際線乗り継ぎであるため、エコノミークラスでもトランスファーラウンジを無料で利用して仮眠できるものと高を括っていました。しかし、どうやら改装工事中なのか、出張時は予約できませんでした。
それじゃ時間が勿体ないので、短期入国して北京首都国際空港/PEKに近い朝陽区にあるショッピングモール、「太古里三里屯/Taikoo Li Sanlitun」を訪問することに。その目的は、都市開発が活発で、新興層に人気を集めるとされる北京東部エリアの視察、および開業が遅れているLVMH旗艦店の現況確認にありました。
ちなみに、本ショッピングモールには、上海の店舗にもお邪魔した自転車ライフスタイル店「RE(而意/アールイー)」さんが2店舗も構えられています。
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国際線ターミナルT3-Cのシャトルトレイン |
半日未満の滞在だったため、待ち時間の少なそうな短期入国者用の窓口を利用してイミグレを受けようとしましたが、係員の指示により通常の入国審査列に並ぶことに。
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シャトルトレインでT3-C→T3のメインターミナルへ移動 |
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PEK T3 メインターミナル |
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北京の地下鉄は、Capital Airport Express 含めてクレジットカードのタッチ決済可能 Mastercard/VISA/JCB/American Express 対応で便利 |
北京の地下鉄網は、上海同様に猛烈な勢いで路線が広がっています。路線図をgoogleで検索しても、古いモノばかりがヒットして使い物にならないので、「北京地鉄/Beijing Subway」の公式MAPがお勧めです。
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PEK T3→三元桥までCapital Airport Expressに乗車 |
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三元桥→团结湖まで地下鉄10号線に乗車 |
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团结湖站 F出口 朝陽区は自転車道の整備が進んでいます |
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朝陽区 街並み |
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朝陽区 街並み |
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大通りに面した西区の店舗配置 |
北京・三里屯の「Taikoo Li Sanlitun」は、南/北/西区の3エリアで構成され、総面積は約20万㎡。それぞれ異なるコンセプトで設計されています。 一部ブランドは南北間で移転・再配置されており、「北=ラグジュアリー」「南=トレンド&ライフスタイル」という明確なゾーニングが進行中です。
「内巻(nèijuǎn)」経済が叫ばれる今日の中国市場。店主は西区から回りましたが、予想以上の集客と賑わいを感じました。来訪者は20〜30代が中心という印象で、飲食店も濃淡はあるものの全体的に盛況である様子がうかがえました。
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Louis Vuitton 現店舗 |
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北京·Apple苹果旗舰店(三里屯店) 中国におけるapple store 1号店 |
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Apple Watch Series 10 プライドエディション |
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ARC'TERYX |
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ARC'TERYXの凝ったファサード |
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春風習習(Chunfeng Xixi) 書店+雑誌図書館+カフェスペースの業態で、日本の本や雑誌も並んでいました |
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Jordan 乔丹 北京三里屯太古里旗舰店 |
中国の都市部は、Jordanストアが多いなと思ってAIに聞いてみると…。
- 「乔丹体育(Qiaodan Sports)」という中国企業が、ジョーダンの名前を使ったブランドを展開していました。これはナイキの「Jordan Brand」とは無関係ですが、長年にわたり中国国内で広く展開されていました。
- 都市部のショッピングモールや繁華街に多数の店舗が存在し、特に「乔丹」の漢字表記が消費者にジョーダン本人を連想させるため、認知度が高かったのです。
- ただし、商標権を巡る訴訟でマイケル・ジョーダン氏が勝訴し、現在は「乔丹」の使用に制限がかかっています。
- つまり、中国は特殊な事情(模倣ブランドの展開)により、ジョーダン関連ショップが多く見えるという構造です。
ちなみに、三里屯太古里にあるのは、ナイキが展開する公式のジョーダンブランド直営店。正式名称は「Jordan 乔丹 北京三里屯太古里旗舰店」で、ジョーダンブランドの旗艦店として位置づけられています。
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UNIQUE PLANT 三里屯太古里店 植物を中心に、アート・空間・ライフスタイルを融合させた体験型ショップ |
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太古里三里屯 構内 |
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開業が遅れているLVMHの新店舗 左からTiffany & Co./Louis Vuitton/Dior |
ルイ・ヴィトン/クリスチャン・ディオール/フェンディ/セリーヌ/ブルガリ/ティファニーなど、数多くの高級ブランドを傘下に抱えるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)。フランスに拠点を置く世界最大のラグジュアリーコングロマリットです。
昨今、中国国内の景気後退や高級消費の減速が影響し、ハイブランドによる出店計画の見直しや開業延期が相次いでいます。太古里三里屯におけるLVMH旗艦店も開業時期が未定となっており、その象徴的な事例といえるでしょう。それでも各社は、三里屯太古里を体験型旗艦店の重要拠点と位置づけ、空間演出やブランド世界観の構築に注力しています。
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Diorの北側は、Hermèsが出店予定 |
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Diorの西側、Burberry/BALENCIAGA が営業中 |
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南区と北区の間、UR(URBAN REVIVO)三里屯旗艦店も開業準備中 |
「URBAN REVIVO(UR)」は、中国発のファストファッションブランド。「中国版ZARA」とも呼ばれ、高頻度の新商品投入と大型店舗展開を特徴としています。「快奢時尚(Fast Luxury Fashion)」という独自のポジショニングを掲げ、手頃な価格で洗練されたデザインを提供してます。
UR 三里屯旗艦店は、2025年下半期に開業予定。約3,000㎡の大型店舗で、URとしては北京最大級の旗艦店になります。同社は2024年にニューヨーク・SOHO地区に大型店舗を出店しており、2025年にロンドンや東京など世界の主要都市にも旗艦店を開業予定で国際戦略を加速中です。
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FENDI 出店予定地は基礎工事中 |
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LGエリアの店舗配置 |
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% アラビカ / % ΔRΔBICΔ / %ARABICA |
店主が太古里三里屯を訪れたのは平日だったため、奥まった北区エリアは人通りが少なかったものの、「%ARABICA」はほぼ満席で賑わっていました。
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シェアサイクルのリバランス作業風景 |
PEKへの帰路ついでにシェアサイクルを利用し、「貧乏人セット」で話題を集めたチェーン店「南城香」に立ち寄り、「失われた30年」のデフレスパイラルを生き抜いた先人として、その一食を噛みしめようと目論んでいたのですが——あいにく、タイムオーバーでした。
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北京地鉄10号線 |
本旅で直前まで滞在していたフランクフルトと比べると、北京の地下鉄は駅構内や車内の案内表示が分かりやすく、初めてでも迷うことがありませんでした。また、多くの環状線が存在しますが、「(Counter-)Clockwise Loop」との表記が直感的で理解しやすいのも特徴です。
今回は往復ともにAir Chinaを利用しました。FSCでありながら格安で、零細な当社にとっては非常にありがたい存在です。ただ、HND/PEKともにターミナル最奥の搭乗口が割り当てられ、ヒエラルキーの現実をまざまざと見せつけられるのでした。
結局、PEK→HND便は1.5時間遅れて出航。だったら「南城香」に寄ってからでもよかったな、とつい悔しくなります。
当店の「EUROBIKE 2025」関連記事は、コチラをご覧ください。
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