2019年6月10日月曜日

SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2 × R9100/R8000 10年落ちのフレームを最新デュラテグラでリビルド

SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2 × R9100/R8000







怪しげなBT4.0・スピード/ケイデンスセンサーを試し中
自転車なんでも屋の当店ですが、最近グラベルでない普通のロードバイクをお探しのお客様のご来店が再び増えています。当店は、私情車もといデモバイクとして「Voluptas Disc/ウォルプタース ディスク」と「Voluptas Di2」の2台を有していますが、少々マニアック過ぎるかなと。「どんな乗り物なの?」と言う方向けの試乗車として、軽めなロードバイクを1台用意しようと考えました。

候補に挙がったのは、「TIME ALPE D'HUEZ 21|アルプデュエズ 21」と店頭特価の「Cannondale SYNAPSE HI-MOD DISC DURA-ACE←装備パーツも良くて後で手を入れるところがない&お買得バイク」の2台。毛色は異なりますが、完成度が高くおススメしています。

入手性はともかく技術的に気になっているのは、「Rondo HVRT CF0」。現在のトレンドであるエアロとグラベルを合体させたモデル。色物かと思いきや、BikeRadarやCycling Plus でも高評価を獲得しています。

最大の特徴は、フロントホイール固定パーツを入れ替えることでジオメトリを変更できる点。似たような発想は、東京サンエスさんのカーボンフォークや「GT Grade」でもあるのですが、Rondo HVRTは、オフセットのみではなく、肩下長さも変化させてターマック⇔グラベルに合わせたジオメトリ可変です。

そして、これは反則だよな~だったのは、ORNOTサイトに掲載された旧ロゴにリペイントされた「Cannondale SuperSix EVO」。以前から、CAAD6時代の旧フレームに最新コンポを載せてライドしている人を見ると、センス良いよなと思ってました。

そんなこんなで結局、店主もフレームがヘタるほど乗り込んでいない旧車「SPECIALIZED S-WORKS TARMC SL2(MY2008)」をR9100/R8000でリフレッシュして試乗車にすることに(ちなみに当店、SPECIALIZEDの取扱いはありません)。同時に、興味を引くプロダクツが幾つかあったので実装テストしています。


LEZYNE MEGA XL GPS

サイクルコンピュータは、「LEZYNE MEGA XL GPS」。ブラっと出かけた先で簡単にルートを自動作成&転送できるのが便利です。GARMIN 830J/530Jも発売決定していますが、金額的にもそこまでは不要と言うライダーの方におススメです。

K-EDGE・LEZYNE SPORTS マウント

サイコンのマウントは、「K-EDGE・LEZYNE SPORTS マウント」。純正のFORWARD MOUNTだとちょっと頼りない、DIRECT X-LOCK MOUNTは付かない、REC-MOUNTの拡張性は不要だと消去法なセレクトでしたが、レザイン特有のプッシュ&ターン固定でもマウントがお辞儀せずストレスがありません。

KINETIX DROPBAR

ハンドルは、「KINETIX DROPBAR」。まず、見かけないだろうレアモデルですが、形状が店主好みでワイヤも通しやすいです。残り1個店頭在庫あるので、ご興味ある方はお早めにどうぞ。

BIKE RIBBON UNIT

バーテープは「BIKE RIBBON UNIT」、テープメジャー柄で緩みやすい身体の戒めに。流行のハイグリップ/タッキーに相反するツルっとした表面、シャープエッジなので巻き上げたときの段差が少なめです。少量ですが、白・黒共に店頭在庫ございますので、お探しの方はお早めに。

Fabric Scoop PRO Shallow
サドルは、カーボンレールの「Fabric Scoop PRO Shallow」。座り心地もよくて、ヒョイと乗る感じならレーパン無しでも快適です。スペシャにドレル系サドルってどうなの?と業界的ツッコミは無しで。

軽量チューブ Tubolito


IRC ASPITE PRO RBCC 700×26C

ホイールは、キシリウムから始まったMAVIC黄金期の終盤プロダクツ「R-SYS」。足回りは、15Cリムに26Cタイヤの「ハミタイ」な組合せ。解放ストロークが増えたR9100キャリパでも、隙間はギリギリ。「IRC ASPITE PRO RBCC 700×26C」に「Tubolito」で、漕ぎだしの軽快感は23Cタイヤ+標準チューブの組合せと同等。後から、重量比較してもそんな感じ。

a.24Cタイヤ/205g+標準ブチルチューブ90g=合計295g
b.26Cタイヤ/245g+Tubolito/38g=合計283g

表層コート剤

処理前1

処理前2

処理後1

処理後2
ほったらかしでクリア劣化があったので、これは良い機会と自転車用ではない表層コート剤を試してみました。この手は、輪界だと「○ラスの鎧」がメジャーかと。施工は比較的容易なので、塗装面に影響なければサービスメニューに加えようかと思います。黒部分に効果的です。

FORZA 4ZA CIRRUS PRO Di2 Seatpost Offset

交換前:THOMSON ELITE シートポスト
セットバック有り・250mm
重量:201g

FORZA 4ZA CIRRUS PRO Di2 Seatpost Offset
φ27.2 350mm Di2マウント有り
重量:230g

Di2マウントを含む余分な下端をカット、250mmに
重量:196g
シートポストは、THOMSON ELITEを使っていましたが、軽量化と突上げマイルド化を狙って、カーボン製の「FORZA 4ZA CIRRUS PRO Di2 Seatpost Offset」に。今回は、不要な下端をカットして、トムソン対比-5g。


SUPACAZ Fly Cage

長年ボトルケージは、ド定番のELITE CUSTOM RACEを使っていましたが、改宗して軽量アルミ製の「SUPACAZ Fly Cage」をセレクト。すっきりデザインで、「Tacx Ciro」と併せておススメしています。カリカリ系でなければ、PDWのBird /Sparrow/Lucky Cat/Owl Cage が遊び心があってよろしいかと。

換装作業前1
気が付けば、2019時点でフレームは11年落ち、コンポに至っては16年落ちに

換装作業前2

こんな感じで旧車をリフレッシュしましたが、流れが早いMTBに比べると、ロードバイクは旧さが感じにくいです。自転車屋がそんなこと言ったら、身も蓋もないですが、トレンドは、ご存知の通り所詮「エアロ」と「軽量化」が交互の繰返しです。最近は、6.8kgルールのせいで「エアロ」トレンドが長く続いていますが。

ただ、新しいバイクは全体的に洗練されているのは確かです。ここ10年でサイズごとのジオメトリが適正なバイクが増えました。フォークオフセット、トレール、リーチ、スタンスをステップで割付けたり、サイズごとの剛性を意識した設計になっています。

昔のカーボンフレームは、フォークオフセットが43や45mmのみでトップチューブ長とヘッドアングルでお茶を濁すのが普通でした。2010年頃、この辺りのジオメトリをまじめにやっていたのは、ブリヂストン・アンカーぐらいでした。その後、アジア&女性マーケットを取込むため、ガノーやスペシャ、トレック等も同じ思想を採用しています。

長期的な経済性を考えたら、最新の完成車をスパッとご購入頂いて、消耗品のみ交換しながら乗り倒すことをおススメしています。ただ、独身時代に買った愛着あるバイクが家にあるけど、結婚された今はお小遣い制になったり、ご家族の目もあって新車&増車はムリという方も多いのはないでしょうか?。

今回のような、旧いバイクを最新コンポでリビルドする本質的なメリットは下記が挙げられますが、万一パーツ載替が見つかっても、ご家族が自転車に興味が無ければ、「ちょっと修理しただけ」と惚けられる副次効果があります。

1.多段化とワイドレシオ化
例:52-39×11-25(10s)→52-36×11-28(11s)。段数よりもワイドレシオ化のメリットが大きいです。リアクロスを維持しながら、重複するギア比を減らしてローレシオを実現できます。加齢と不摂生で低下したフィジカルを助けてくれます。

2.STレバーのリーチアジャストが容易
7900系以前のレバーは、全体のストロークが狭くてリーチを縮めるとカックンブレーキに。当時は、仕方なくブラケット固定面の下端を削って、リーチを詰めるような加工もしていました。

3.アウター×ローでバック踏みしてもチェーンが外れにくい
シャドーRDの恩恵で、たすき掛けしたときでもチェーンが外れにくくなります。目立たないことですが、日々のライドでストレスが減ります。余談ですが、XTRはXT以下と違いバック踏みしてもジャムしにくいRDになっていると昔聞いたことがあります。

シマノに関しては、2020年に発表されるであろう次機DURA-ACEからは、12sマイクロスプラインに移行するだろうし、ディスクブレーキがメインでキャリパブレーキの新規開発はおそらく無いでしょうから、旧フレームを流通性のある新パーツで組直すには、最後のタイミングとも言えます。

とは言っても、手持ちのホイールを生かしたいユーザーを狙って、サードパーティで現行ハブに対応した12sスプロケットも出てきそうですけどね。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2019年6月9日日曜日

TREK Émonda ALR 5 Disc | トレック エモンダ ALR ディスク リセッティング






Before
RD周りのアウタ長が短かったので、修整しています

アルミフレームのディスクロード、「TREK Émonda ALR 5 Disc」が入庫。オーナーチェンジということで、新オーナー様からリセッティングをご依頼頂きました。各社、フラットマウント&スルーアクスル仕様のバイクも第二~三世代となって、造りこみが進んで落としどころが見えてきた感。

一方、油圧ディスクブレーキの整備は、メカニックレベル差が大きくて入庫されるバイクにバラツキがあるのが現実。不慣れなメカニシャンだと、妥当な「当たり」感に乏しいのが原因かと。

今回のバイクもバーテープもキレイに巻かれていて、一見ちゃんと仕上がっているように見えましたが、ブレーキのブリーディングが甘い状況。新オーナー様からは、コラムカット、それに伴うケーブル&ホース長の最適化や再ブリーディングをご依頼頂きました(初回ビルドは、当店近所のTREKショップさんではないので、ご安心下さい)。

リア三角は、チェーン&シートステー共にブリッジレス。店主もスルーアクスルのメタルフレームで路面追従を考慮すると、そうなるよなと考えていましたが、高度なCAE/FEMで得られた答えと被った感。

リアのディスクマウントは、一見チェーンステーに台座を溶接しているように見えますが、実際は、台座はエンドと一体で上手く処理されています。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2019年6月8日土曜日

Bridgestone Anchor RL8 Equipe | アンカー RL8 エキップ FC-R9100-P パワーメーター × 5800系 105




乗りやすいとオーナー様にご愛用頂いている「Bridgestone Anchor RL8 Equipe」。本格的シーズンインに備えて、ブレーキキャリパをR8000系アルテグラ、クランクをパワーメーター内蔵のFC-R9100-Pへアップグレードされることに。

元々、5800系105のグループセットなので、クランクに合わせてFDも交換推奨されていますが、ANCHORならシマノ要求寸法の中心値狙いで設計しているだろうし、経験的に調整範囲内と判断して、FDはそのままでセットアップ。

以前は、バリバリのレーサーにしか需要が無かった「パワーメーター」ですが、ロングライドやブルベに出られているライダー様からもオーダーが増えました。効率よくトレーニングできるのは勿論、本番のペース配分をコントロール出来て、タイム短縮につながります。

ベース車
Bridgestone ANCHOR RL8 EQUIPE/ブリヂストン アンカー RL8 エキップ
カラー: コーラル

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

Giant TCR ADVANCED SL | ジャイアント アドバンスト SL FC-R9100-P パワーメーター × 6800系アルテグラ




「Giant ADVANCED SL」のメンテナンスをご用命頂きました。オーナー様は、吊るしの状態でお乗りなっていますが、不満点がなく完成度が高いバイクです。

Giantに限らず、今どきの大手メーカー完成車でアルテグラ以上が搭載されたモデルだと、ホイールも良いものが付いてくるし、全体的にスキがなくて、後でアッデートしようという気持ちが沸かないですね。展示会でパーツメーカーさんとも話しましたけど、アフターマーケット泣かせの時代です(笑)。

昔、クルマならオートバックス等でドリンクホルダーや芳香剤、車高調にエアロとか需要があったし、パソコンもDOS/V自作時代は、CPU等パーツ交換がメジャーでした。どの業界でも市場と製品の成熟化が進むと最初のパッケージで十分になるんでしょうね。自転車業界でいうと、E-BIKEが最たるものかと。

閑話休題。今回はメンテに併せて、クランクを「FC-R9100-P パワーメーター」へ換装。ベースコンポーネントは、一世代前の6800系アルテグラDi2でしたが問題なく動作。

チェーンリング配置が外側になったR9100以降のクランク装着時は、FDも併せて交換するのがメーカー推奨です。ただ、オフセット値は極小ですし、FD台座&ケーブルルーティングがシマノ基準のセンター値狙いで設計されているフレームなら、交換無しでOKです。

前述通りスキがない現代完成車ですが、クランクとブレーキキャリパを上位モデルに換装されると、効果を実感されやすいかと。今回、オーナー様も早速ロングライドに出かけられて、その差を体感頂けた模様です。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2019年6月4日火曜日

BMC RM01 Racemachine|レースマシーン ロードバイク リビルド






オーナー様の下で遊休状態にあった、ちょっと懐かしい「BMC RM01/Racemachine」のリビルドを承りました。当店、BMCの取り扱いは無いのですが、個人的にはフォルム&乗り味共に最もらしさがあった頃のバイクではないかと思っています。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

JOSIS WGN | ジョシス ワゴン × TOTEBOX | トートボックス コンテナ カスタム





以前、「Josis WGN + GAMOH キングキャリア」のカスタムバイクをオーダー頂いたお客様から、リアバスケット容量を大きく+フロントバスケットを小さくしたいということで、TOTEBOX用のコンテナバスケット取付けを承りました。

ただ、JOSIS WGNのリアキャリアは、後端がせり上がっていてポン付けができません。当初は、棒状スペーサ2本でかさ上げしようと安直に考えてましたが、単純梁の原理で浮いたバスケット中央部が荷重でたわむなと、「日形」スペーサを製作することに。

採寸→スケッチ→ポンチ絵書いて、最後に現車で合わせやすいよう工場でお馴染みのアルミフレーム製に。違和感なく取り付けることが出来ました。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

Dahon Ciao | ダホン チャオ フロントバスケット カスタム スカートでも乗降りしやすい低床 フォールディング 折りたたみ




中央部で大きく湾曲した低床トップチューブの「Dahon Ciao」。スカートを履いた女性の方でも容易にまたぐことができます。勿論、身体が硬い&ハンディキャップ等で足が上がりずらいな~という方にも最適な一台。

ノーマル仕様でもアップライトなハンドルポジション&前後フェンダー装備で、ゆったり乗りたいタウンユースに最適です。今回は、KLICKfix(クリックフィックス)アダプターをフロントに追加して、バスケット追加して納車させて頂きました。

ベースバイク
Dahon Ciao | ダホン チャオ
Color: Storm Gray/ストームグレー
Speed: 7speed
Wheel Size: 20"
適応身長:142~193cm

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

Bridgestone Anchor RL6W Equipe | アンカー RL6W エキップ クリームアイボリー女性向け ロングライド ロードバイク R7000系105搭載 2019














他社に「ロングライド系ロードバイク」というジャンルが無い頃から、市場を創出してきたブリヂストン アンカー。カーボンモデルの乗り味を丈夫で廉価なアルミ素材で実現したのがRL6系、輪行での旅行ライドにも最適です。

今回もアンカーフィッテインングシステムをご利用してオーダー頂きました。PROFORMAT解析を用いて、踏力ロスを抑えた新デザイン。太めなタイヤトレンドを反映してクリアランスは広めで、28Cタイヤをいれても余裕があります。

目立たない処ですが、アンカーは、ワイヤルーティングに無理が無く変速調整が容易です。105以上でセットアップすれば、コンポーネントの幾何公差も抑えられているので、トリム調整も簡単です。電動コンポDi2にも対応したフレームなので、アップデートも安心です。

今回は、小さめサイズなのでライダー膝との干渉防止の為、ハンドル端はカット。ワイヤ小物類も一部変更&追加して、スッキリかつ長寿命化を図って仕上げています。

詳細は、下記メーカーWEBサイトをご覧ください。

Anchor RL6W R7000系105搭載 アンカー ロードバイク 2019 
カラー: シンプルスタイル ソリッド クリームアイボリー
完成車基準価格:180,000円(税抜き)
※ペダルレス仕様、オプション除く

アンカー他、店頭展示在庫車はコチラをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2019年6月3日月曜日

RDハンガー 前後方向への変形もご注意下さい


RDとフレーム間の橋渡し役の「RDハンガー」。落車等でスプロケットのロー側へ内向するのは、メジャートラブルですが、気が付きにくいのは、車体前後方向への変形です。

RDを下側にした輪行で、床にぶつけてしまうのが主因です。リアホイールがフレームに収まりにくい症状が現れたら、要注意です。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。