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2025年7月18日金曜日

Tern Verge N8 | ターン ヴァージュ N8 シマノ SAINT M820 / Deore T610 / KCNC SC BONE FLAT / Physis 3D T-Bar / FFR ALUMI SEAT POST / FSA Vero / SCHWALBE MARATHON 折畳み フォールディング カスタマイズ

Tern Verge N8 | ターン ヴァージュ N8
シマノ SAINT M820 / Deore T610 / KCNC SC BONE FLAT / Physis 3D T-Bar
FFR ALUMI SEAT POST / FSA Vero / SCHWALBE MARATHON
10s化 カスタマイズ

日本人の体格に合わせて設計された、Vergeシリーズの定番モデル「Verge N8(ヴァージュ N8)」。クルマにたとえるなら、VWのゴルフのように、ternブランドのベンチマークとも言える一台です。

そんな「Verge N8」ですが、今回はオーナー様のご要望により、フレーム/フォーク/ホイールを除く全パーツをシマノ・SAINTなどへ換装・アップグレードする、こだわりが詰まったカスタマイズを承りました。

ハンドルバー:KCNC SC BONE FLAT
ハンドルポスト:Tern Physis 3D T-Bar 290mm ブラック
エクステンション:Syntace VRO X-RAY 25.4 CLAMPS
標準よりも低めのポジションを確保するため、上記組み合わせに
シフター:SAINT SL-M820
I-SPEC B仕様も考えましたが、ポジションの自由度を優先してバンド式を選定
ハンドルバー:KCNC SC BONE FLAT
Vブレーキ:DEORE BR-T610
シートポスト:FFR ALUMI SEAT POST 339 φ33.9mm×550mm ブラック
クランクセット:FSA Vero Built for Tern 53T
チェーンキャッチャー:Tern Mainstay Chain Guide

Verge N8に標準装備されているクランクセットは、アウター側にチェーンリングを装着する構造です。一方、アップグレードとして採用した「FSA Vero」は、インナー側にチェーンリングが取り付けられる仕様となっており、BB(ボトムブラケット)をそのまま流用するとチェーンラインが内側に寄りすぎるため、軸長による調整が必要になります。

OLD寸法やリア段数などの条件から概算してBB軸長を選定しますが、クランクアームの形状やチェーンリングの歯厚の違いにより、正確なチェーンライン(歯先位置)は仮組みを行わなければ判断できません。

ちなみにペダルは、折畳や脱着機構は不要とのことで「MKS TOURING-LITE」をご指定頂きました。

RD:SAINT RD-M820-SS 10S
スプロケット: CS-M771 10S 11-36T

ドライブトレーンは、オーナー様が希望される歯数構成をお聞きして、それを踏まえてCUES含め幾つかのプランをご提案しました。路面クリアランスにも配慮して、DH用のショートケージを備えるシマノ・SAINTを選択。

前後タイヤ:SCHWALBE MARATHON
前後タイヤ:SCHWALBE MARATHON
前後タイヤ:SCHWALBE MARATHON

コクピット周りには軽量化を意識したパーツを採用する一方、足回りは堅牢性を重視した構成に。タイヤは、環境配慮型のADDIX ECOコンパウンドを採用した「SCHWALBE MARATHON」へ。モデルチェンジでトレッドパターンも刷新されています。ただし、ビードラインを均等に整えるには、従来同様のひと手間が必要です。

シフター:SAINT SL-M820
ブレーキレバー:DEORE BL-T610
シートポスト:FFR ALUMI SEAT POST 339 φ33.9mm×550mm ブラック
挽き目仕上げ
FFR ALUMI SEAT POST 重量:301g
標準シートポスト:566g

シートポストは、価格と重量のバランスが取れた「FFR ALUMI SEAT POST 339」へ換装して、566→301gへ-265gの軽量化。WOOdman Post GT2と出自は同じと思われますが、FFRブランドの方が価格を抑えられます。

安価なアルミ製ポストもありますが、耐荷重が低くモーメントで反ってしまう懸念があります。また、TernやDAHONのような折り畳みモデルには、カーボン製のポストやハンドル導入を当店ではお勧めしていません。展畳の度に、摺動でクランプ部のレジンが痩せてしまう懸念があるからです。

ハンドルバー比較(共に490mmにカット)
左:標準装備品 / 右:KCNC SC BONE FLAT
標準ハンドル 重量:225g
KCNC SC BONE FLAT 重量:107g

ハンドルバーは、標準装着品も490mmにカット済み。換装したスカンジウム製の軽量モデル「KCNC SC BONE FLAT」も同じ長さに追加工しました。225g → 107gと-118gの軽量化を達成して、半分以下の重量に。両者の端面を比較すると、肉厚の薄さが際立ちます。

Before

上位グレードのブレーキとドライブトレーンに換装したことで、操作感がカチッと明確になり、軽快なフィーリングが際立ちます。シフターに関しては、親指によるプッシュ操作に限定されるものの、SAINT SL-M820はシフトアップ側でも2段変速に対応しており、加速しやすい小径車との相性が意外なほど良好です。

ベースバイク
Tern Verge N8|ターン ヴァージュ N8
カラー:Gunmetal/Dark Silver (White)|ガンメタル/ダークシルバー(ホワイト)  
Speeds:8
ホイールサイズ: 20"(406)


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2025年6月8日日曜日

Tern Verge R10 / DAHON Dabrom / MINT BIKE フォールディング 折畳み自転車 ジェネリック・ブロンプトン考察 | CHINA CYCLE 2025 出張記

Tern ブース
出展主:天津盟倍力贸易有限公司

2025年5月に上海で開催された「CHINA CYCLE 2025」へ出張してきました。今回は、当店でも取り扱いのあるTern&Dahonをメインに、フォールディングバイクの展示状況をご紹介します。

「Tern/ターン」ブースは、メインランドチャイナ圏でディストリビューションを担う「天津盟倍力贸易有限公司」が出展者でした。Ternは欧州で主軸商品をEカーゴバイクに移して展開されていますが、中国本土は依然としてフォールディングバイクが主流の模様です。

Tern Verge R10
Satin Dark Grey/Grey
Tern Verge R10
Satin Dark Grey/Grey
Tern Verge R10
Satin Dark Grey/Grey

日本では未展開の「Tern Verge R10」。「油圧ディスクブレーキ/ナローワイドチェーンリング/Schwalbe Big Apple 50-406」を装備した「PERFORMANCE MEETS COMFORT」な一台。

従来、日本でも「Verge P10」をホイールサイズを451→406にインチダウンして、ファットタイヤを履かせるカスタマイズが知られていますが、それを最初からパッケージにしたモデルとも言えます。日本国内でもMY2026から流通するのでは?と邪推しています。

Tern Verge D9 Gen. 2.00
Black/Brown

展示されていた「Tern Verge D9」のタグには「Gen. 2」表記がありましたが、変更点が何処かは不明。日本で流通しているものは、既に同モデルなのかもしれません。

DAHON ブース

「DAHON/ダホン」は、近年ロードバイクやノンフォールディング・ミニベロ他でラインナップを拡張しています。同社は、これまでに三つ折り(トライフォールディング)タイプの車体であるCURLを投入済ですが、ついにジェネリック・ブロンプトン「Dabrom / ダブロム」を本格展開を開始する模様(あくまで中国市場の話)。

Dahon K-Feather
Dahon K-Feather

「Dahon K-Feather」は、16inchホイールで24V/5AH Batteryを積んだフォールディングEバイク。車体重量12kgの軽量仕様。ヒデゥンバッテリーでスッキリした外観になっています。ただ、容量は小さいのでマイルドE-Bikeの味付けになるかと。

DAHON CURL D9 - 16"
DAHON Boardwalk D10
きわどいカスタマイズ(良いオトナは真似してはイケません)
DAHON Launch EX
DAHON VIGOR
DAHON Velodon 700C ロードバイク
DAHON PLAY ノンフォールディング・ミニベロ
DAHON Dabrom
DAHON Dabrom
DAHON Dabrom
DAHON Dabrom
DAHON Dabrom
ハンドル高さの調整機構あり

同社のジェネリック・ブロンプトンは、以前からあったような気もするのですが、今回は多くの展示車が並べてありました。モデル名は、「Dahon+Brompton=Dabrom?」で昔あったWEBの書き込みを思い起こします。

DAHON ブース
何故かトレーナー上にロゴがマスキングされた「JAVA ARIA カーボン」が…

Pacific Cycles ブース:Birdy GT

Pacific Cycles ブース:Birdy

Pacific Cycles ブース:KOLIBRI

OEM&ODMを担うNAICISPORTS ブース

OEM&ODMを担うNAICISPORTS ブース:Q.ik bike

Morfuns Bicycle ブース

ClassyCat ブース:E-ジェネリック・ブロンプトン
細身フレームでアルミ製らしく、強度に一抹の不安が…

MINT BIKE ブース
ジェネリック・ブロンプトンを主軸に据える同社

MINT BIKE ブース

ブロンプトンの特許が切れたことで、類似の折りたたみ自転車が市場に多数登場しています。この流れの初期に注目されたのは、韓国のGet2Get社が販売する「Chedech」が挙げられ、ブロンプトンと同じ三つ折り構造を採用。こうした自転車は、英語圏では「Brompton-style folding bikes」や「three-fold bikes」といった名称で呼ばれることが多いです。

特許が切れた後も、ブロンプトンのデザインは著作権の保護対象となる可能性があるため、完全なコピーではなく、微妙に異なるデザインや機構を採用するメーカーもあります。市場では、こうした類似モデルが「Brompton clones」や「Brompton-inspired bikes」といった形で紹介されることもあります。

参照WEBサイト

ただ、ブロンプトン側が意匠等で各国司法で争おうとも、雨後の筍ごとく類似品が大量に市場投入されては、対処するのは現実的に不可能に思えます。

なお、当店の「CHINA CYCLE 2025」関連記事は、コチラをご覧ください。


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、https://www.avelotokyo.com/p/sale_11.htmlをご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。