2024年5月4日土曜日

シマノ フロントディレイラー / FD スキッドプレート 摩耗に注意

シマノ FD スキッドプレート
上:摩耗したスキッドプレート
下:新品スキッドプレート

「スキッドプレート」と聞くと、クルマのアンダーガードを思い浮かべる方が大半かと察しますが、フロントディレイラー/FDに付属するエンプラ製の黒い奴の話です。その効果は、チェーンタッチに起因する「ノイズ低減」や「インナープレート本体の摩耗防止」が挙げられます。

余談ですが、サードパーティ製クランクやリングと組み合わせの際、チェーンライン対策で本プレートを追加工することで、調整域を増やす荒技もあります。

シマノ製FDにスキッドプレートが採用され出したのは、11sモデルの9000系以降です。この世代から、店主が「寸止め方式」と呼んでいるDi2に倣った2段モーションがワイヤ駆動式FDにも導入されました。

アウター→インナー変速時に、チェーンがオーバーシュートしてインナーリング内側へ落ちてしまうのが、FD一番の泣き所。これを防ぐため、変速しつつもインナープレートでチェーンを保持、その後に最ローにトリムするのが2段モーションです。

スキッドプレートがこのタイミングで導入されたのは、ユーザーが上記の機構を理解せず、2段モーションの1段目のままで走行し続けても、インナープレート本体の摩耗を防ぐのが主目的と店主は推察しています。

なお、Di2は、電気的に時限シーケンスで羽根を定常位置へ動かします。それゆえ、同時期に発売されたDi2・FDにスキッドプレートは装着されていないのかと。

ちなみに、インナー→アウター変速が著しく悪化した場合は、このスキッドプレートが脱落しているケースが多いです。その症状が出た際は、最初にプレート有無をご確認下さい。

※取付&加工法や使用パーツ等のご質問は、当店ノウハウのため、お応えしかねますことをご了承ください。

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