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SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2 × R9100/R8000 |
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怪しげなBT4.0・スピード/ケイデンスセンサーを試し中 |
自転車なんでも屋の当店ですが、最近グラベルでない普通のロードバイクをお探しのお客様のご来店が再び増えています。当店は、私情車もといデモバイクとして「
Voluptas Disc/ウォルプタース ディスク」と「
Voluptas Di2」の2台を有していますが、少々マニアック過ぎるかなと。「どんな乗り物なの?」と言う方向けの試乗車として、軽めなロードバイクを1台用意しようと考えました。
入手性はともかく技術的に気になっているのは、「
Rondo HVRT CF0」。現在のトレンドであるエアロとグラベルを合体させたモデル。色物かと思いきや、
BikeRadarやCycling Plus でも高評価を獲得しています。
最大の特徴は、フロントホイール固定パーツを入れ替えることでジオメトリを変更できる点。似たような発想は、東京サンエスさんのカーボンフォークや「
GT Grade」でもあるのですが、Rondo HVRTは、オフセットのみではなく、肩下長さも変化させてターマック⇔グラベルに合わせたジオメトリ可変です。
そして、これは反則だよな~だったのは、
ORNOTサイトに掲載された旧ロゴにリペイントされた「Cannondale SuperSix EVO」。以前から、CAAD6時代の旧フレームに最新コンポを載せてライドしている人を見ると、センス良いよなと思ってました。
そんなこんなで結局、店主もフレームがヘタるほど乗り込んでいない旧車「
SPECIALIZED S-WORKS TARMC SL2(MY2008)」をR9100/R8000でリフレッシュして試乗車にすることに(ちなみに当店、SPECIALIZEDの取扱いはありません)。同時に、興味を引くプロダクツが幾つかあったので実装テストしています。
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LEZYNE MEGA XL GPS |
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K-EDGE・LEZYNE SPORTS マウント |
サイコンのマウントは、「
K-EDGE・LEZYNE SPORTS マウント」。純正のFORWARD MOUNTだとちょっと頼りない、DIRECT X-LOCK MOUNTは付かない、REC-MOUNTの拡張性は不要だと消去法なセレクトでしたが、レザイン特有のプッシュ&ターン固定でもマウントがお辞儀せずストレスがありません。
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KINETIX DROPBAR |
ハンドルは、「
KINETIX DROPBAR」。まず、見かけないだろうレアモデルですが、形状が店主好みでワイヤも通しやすいです。残り1個店頭在庫あるので、ご興味ある方はお早めにどうぞ。
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BIKE RIBBON UNIT |
バーテープは「
BIKE RIBBON UNIT」、テープメジャー柄で緩みやすい身体の戒めに。流行のハイグリップ/タッキーに相反するツルっとした表面、シャープエッジなので巻き上げたときの段差が少なめです。少量ですが、白・黒共に店頭在庫ございますので、お探しの方はお早めに。
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Fabric Scoop PRO Shallow |
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軽量チューブ Tubolito |
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IRC ASPITE PRO RBCC 700×26C |
ホイールは、キシリウムから始まったMAVIC黄金期の終盤プロダクツ「R-SYS」。足回りは、15Cリムに26Cタイヤの「ハミタイ」な組合せ。解放ストロークが増えたR9100キャリパでも、隙間はギリギリ。「
IRC ASPITE PRO RBCC 700×26C」に「Tubolito」で、漕ぎだしの軽快感は23Cタイヤ+標準チューブの組合せと同等。後から、重量比較してもそんな感じ。
a.24Cタイヤ/205g+標準ブチルチューブ90g=合計295g
b.26Cタイヤ/245g+Tubolito/38g=合計283g
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表層コート剤 |
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処理前1 |
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処理前2 |
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処理後1 |
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処理後2 |
ほったらかしでクリア劣化があったので、これは良い機会と自転車用ではない表層コート剤を試してみました。この手は、輪界だと「○ラスの鎧」がメジャーかと。施工は比較的容易なので、塗装面に影響なければサービスメニューに加えようかと思います。黒部分に効果的です。
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FORZA 4ZA CIRRUS PRO Di2 Seatpost Offset |
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交換前:THOMSON ELITE シートポスト
セットバック有り・250mm
重量:201g |
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FORZA 4ZA CIRRUS PRO Di2 Seatpost Offset
φ27.2 350mm Di2マウント有り
重量:230g |
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Di2マウントを含む余分な下端をカット、250mmに
重量:196g |
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SUPACAZ Fly Cage |
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換装作業前1
気が付けば、2019時点でフレームは11年落ち、コンポに至っては16年落ちに |
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換装作業前2 |
こんな感じで旧車をリフレッシュしましたが、流れが早いMTBに比べると、ロードバイクは旧さが感じにくいです。自転車屋がそんなこと言ったら、身も蓋もないですが、トレンドは、ご存知の通り所詮「エアロ」と「軽量化」が交互の繰返しです。最近は、6.8kgルールのせいで「エアロ」トレンドが長く続いていますが。
ただ、新しいバイクは全体的に洗練されているのは確かです。ここ10年でサイズごとのジオメトリが適正なバイクが増えました。フォークオフセット、トレール、リーチ、スタンスをステップで割付けたり、サイズごとの剛性を意識した設計になっています。
昔のカーボンフレームは、フォークオフセットが43や45mmのみでトップチューブ長とヘッドアングルでお茶を濁すのが普通でした。2010年頃、この辺りのジオメトリをまじめにやっていたのは、ブリヂストン・アンカーぐらいでした。その後、アジア&女性マーケットを取込むため、ガノーやスペシャ、トレック等も同じ思想を採用しています。
長期的な経済性を考えたら、最新の完成車をスパッとご購入頂いて、消耗品のみ交換しながら乗り倒すことをおススメしています。ただ、独身時代に買った愛着あるバイクが家にあるけど、結婚された今はお小遣い制になったり、ご家族の目もあって新車&増車はムリという方も多いのはないでしょうか?。
今回のような、旧いバイクを最新コンポでリビルドする本質的なメリットは下記が挙げられますが、万一パーツ載替が見つかっても、ご家族が自転車に興味が無ければ、「ちょっと修理しただけ」と惚けられる副次効果があります。
1.多段化とワイドレシオ化
例:52-39×11-25(10s)→52-36×11-28(11s)。段数よりもワイドレシオ化のメリットが大きいです。リアクロスを維持しながら、重複するギア比を減らしてローレシオを実現できます。加齢と不摂生で低下したフィジカルを助けてくれます。
2.STレバーのリーチアジャストが容易
7900系以前のレバーは、全体のストロークが狭くてリーチを縮めるとカックンブレーキに。当時は、仕方なくブラケット固定面の下端を削って、リーチを詰めるような加工もしていました。
3.アウター×ローでバック踏みしてもチェーンが外れにくい
シャドーRDの恩恵で、たすき掛けしたときでもチェーンが外れにくくなります。目立たないことですが、日々のライドでストレスが減ります。余談ですが、XTRはXT以下と違いバック踏みしてもジャムしにくいRDになっていると昔聞いたことがあります。
シマノに関しては、2020年に発表されるであろう次機DURA-ACEからは、12sマイクロスプラインに移行するだろうし、ディスクブレーキがメインでキャリパブレーキの新規開発はおそらく無いでしょうから、旧フレームを流通性のある新パーツで組直すには、最後のタイミングとも言えます。
とは言っても、手持ちのホイールを生かしたいユーザーを狙って、サードパーティで現行ハブに対応した12sスプロケットも出てきそうですけどね。
お問合せは、
info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。