2018年11月7日水曜日

2019 SRAM Red eTap 12-speed / スラム レッド イータップ 12スピード 今後のSRAM ロードコンポーネント戦略を考察する

CyclingTips より
直近の台北ショーで出展無しだったこともあり、ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム2018で初披露となり、正直レース自体よりも注目を集めた感の「SRAM Red eTap 12-speed」。

目玉は、フロント50/37T or 48/35Tとリア10-28Tのコンパクトになったドライブトレーン。伝達効率の側面からは、同じギア比でも歯数の小さい組合わせだと損失が大きくなるので不利な仕様です。

にも関わらず小径チェーンリングを採用したのは、軽量化というよりシマノに劣る「FD変速性の改善」。そして、太タイヤ装着時の「タイヤ-チェーンステーのクリアランス確保」が主目的、ずばりグラベル/オールロードバイク市場でのシェア拡大がターゲットと推測される。同記事にもあるが、フロントシングルやローギアレシオ化が容易なDMチェーンリング、クラッチ付きRD、タイヤ干渉回避したバッテリー配置のFD等も同じ理由だ。

正確な出荷数は把握していないが、SRAM ロードコンポの主戦場は北米なので、グラベル対応の戦略も頷け、技術的な着目点は、かつてのサンツアー XC PRO MDを彷彿させる。SRAMが近年MTBにおける27.5&29インチ化の流れで、フレーム側の設計自由度UPやリアセンターを詰めたいニーズにマッチさせた、「フロントシングル&リアワイドコグ」の組合わせで、同社コンポのシェア拡大を成功させたときと似た戦略とも捉えられる。

一方でちょっと前にあった、フロントシングル54~50T×リアワイドギアの組合せは、おそらくフェードアウトになるだろう。ちなみに詳細は、2019年1月にカリフォルニアで開催されるプレスキャンプで発表される模様。


そんなCyclingTipsサイトで知った、Jolanda NeffのKROSS→TREK FACTORY RACINGへの電撃移籍。というか、シマノアライアンス→SRAMへのスイッチ。2018シーズン、シマノがNeff推しでプロモーションしていたこともあって、オオッとの感大。北米マーケットを考えたら、TFRのEmily Batty放出は考えにくいが、二枚看板で果たして上手くいくのか…。

Jenny Rissvedsはレース休止、Yana Belomoinaが不調とちょっと新鮮味が薄れていたXCO-WMシーンですが、2019シーズンは面白くなりそうです。

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