| アルミニウム製ディスクブレーキキャリパ腐食 |
メンテナンス等で入庫されるバイクで時々見られる現象がカーボンフレームに搭載されたディスクブレーキ・キャリパの腐食です。
アルミニウムの腐食は、主に「ピット腐食」と「ガルバニック腐食」のメカニズムによって進行します。目視レベルではハッキリしたことは言えませんが、アルマイト層に微細な亀裂から前者が起こり後者に移行するものと推測しています。
- ピット腐食: アルミ表面の酸化膜に亀裂・欠損が発生して、そこから腐食が始まり、ピット状の小さな穴が形成される現象で、塩分が多い環境でよく見られます。
- ガルバニック腐食: アルミが異種金属との接触が長期的に続くと、電位差が生じ腐食が進行。
アルミとカーボン(CFRP)が接触すると、カーボンがアルミよりも電位が高い(貴金属側)ため、電位差によって電気的な腐食反応が起こります。特にアルミニウムは電位が低いため腐食の影響を受けやすいとされます。
対策としては、異種金属が直接接触しないようエンプラやフィルムを挟む、あるいは絶縁ペーストを塗布するといった方法が考えられます。ただし、キャリパ台座の平面度や直角度といった幾何公差の確保に加え、寸法的な制約もあるため実際には対応が難しく、タッチアップでお茶を濁すぐらいしかないのが現状です。
当店で「ディスクブレーキキャリパの台座を何でもかんでもフェーシングすれば良いわけではない」とお伝えしていることや、手組ホイールでアルミニウムニップルを避けたいと考えている理由の一つに、上記の腐食問題があります。
| フロント・フラットマウント |
| リア・フラットマウント |
メーカー側もこれら腐食問題は気が付いているようで、最近のカーボンフレームバイクを見ると、フラットマウント台座が文字通りの平面でなく凸処理されて接触面積を減らす工夫がされています。フェーシングのし易さを考えただけかもしれませんが…。
余談ですが、電食/電蝕(異種金属間腐食)自体は、自転車業界でも目新しいトピックではありません。例えば、シマノは電食防止のためXTRグレードのマグネシウム製キャリパーに対応したブレーキホースをラインナップしています。
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