2021年12月14日火曜日

体重がある人の下りが速い理屈

店主の学生時代。当時はヒルクライムという言葉が無く、周りに理系が多かったせいか、登坂することを「ポテンシャル(=位置エネルギー)を稼ぐ」と言っていました。山頂の缶ジュースが高いのもポテンシャル分だとも。

さて、初等物理では空気抵抗を無視すれば、重さに関係なく同じ速さで落ちると習いますが、自転車やスキーの下りで重い人ほど速い現実とは乖離します。その理由は、空気抵抗があるからです。物理式が苦手なら、日本機械学会のWEBが分かりやすいかと。

店頭でお客様から時々聞かれるので、書き出してみると…(数式エディタが面倒ゆえ手書き)。細かい導出は省略しますが、エネルギー保存則と運動方程式それぞれで式を起こすと自重があるほうが速度が大きくなることが分かります。自由落下の運動方程式で終端速度を見たほうが、直感的かもしれません。

エネルギー保存則

運動方程式

ふと、スキーはどんなメカニズムなのかとググってみると、「氷雪のトライボロジー 2013 - 富山大学名誉教授の会」にまとめられており、滑走性は、空気抵抗と自重の他に圧力融解がキーファクターになるようです。

参考URL

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。