2023年2月28日火曜日

思いのほか難しい「できるかい、笑顔!」


外野からは分かりにくいですが、予約なしでのサービス体制を整えるにはコストを伴います。リソースにバッファを設けて、常にアイドル状態のヒト・モノを備える必要があるからです。警察/消防/軍隊などが分かりやすい例かと。

先にお伝えしておくと、ボルト締付け等の作業途中に来店された場合、手を離さず切りのいいところまでお待ち頂くのは、作業ミス防止のためですので何卒ご理解ください。

さて、「一人親方」。格好良く言えば「究極の多能工」、自社畜的には「ワンオペ」な当店。組立整備や構想設計で根詰めている最中、不意にご来店があった時、パッと接客モードに切り替えるは思いのほか難しいものです。お客様に気遣って貰える場合や、得意/不得意の個人差もあると思いますが…。

例えば、職場でコーディング中に話しかけられたり、主任/係長/課長でプレーイングマネジャーの立場になると、同じような葛藤を持たれる方もいらっしゃるのではないでしょうか?。

そんなの甘えに過ぎず、訓練次第との意見もごもっともですし、マネージャー本人の瞬間的スループットは落ちるものの、チーム全体の経済性(小売店なら売上高)を考慮したら優先すべきだと言うのも一理あります。
ちなみに、専門性や業務区分が明文化されることが多いアメリカのマニュアルだと、セールスとメカニックの兼業は推奨されていません。と言うことは、これら職能を両立させるのは、国が違っても難しいと結論付けられているのかもしれません。

ただ、当社のような一人会社だと兼務は不可避ですし、業務増減へのロバスト性を考えると、小規模な組織だと多能工化は必要です。はたまた、店主自身が買い手側に立ってクルマや設備等の工業製品を購入するシーンで、担当者へ技術的な質問をしてまともな回答が得られないと、どんなに愛想が良くてもズッコケちゃうと思うんですよね。

こんな業務切替や来店数の平準化を仕組みに上手く落とし込めないかものかと、某ヘアカットチェーン店さんに倣ってパトライトを設置したり、スケジューラーを公開することも考えたことがありますが、結局は構想設計や作業日を設定したり、完全予約制にするのが現実的な落としどころなのかと。
話はガラッと変わりますが、テスラ米長期国債ETFの下落に賭けたプット・オプション保有で、2021年に再び注目を集めたマイケル・バーリ氏。米住宅市場の破綻(≒リーマンショック)を予見して、空売りを仕掛けた同氏がモデルになった映画「マネー・ショート 華麗なる大逆転(原題: The Big Short)」をご存知の方も多いのでは。

店主と同じなのは、半袖&短パンという身なりだけで、その境遇や動かす金額は全く異なりますが、終盤の「人は価値判断を専門家に委ねたがるが、彼らが選んだのは事実や調査結果とは無縁の人間たちだった。彼らが選ばれたのは、堂々としていて親しみやすいからだ。そして、僕にはその親しみやすさが無い」という同氏セリフは弊心情と被ります。

余談ですが、劇中でファンドマネージャーのマイケル・バーリがEメール末尾に「M.D.(=医学博士)」と付記するのがかっちょイイなと思い、マネして店主もMEngとでも書いてみようかと思ったり←おい、やめとけ。長々と記しましたが、「できるかい、笑顔!」が苦手な店主の戯言でした。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。