SHIMANO ULTEGRA | シマノ アルテグラ FC-6750 10-Speed |
少々懐かしいけど、まだまだ現役。10速時代の「SHIMANO ULTEGRA | シマノ アルテグラ FC-6750」搭載ロードバイクで、チェーンリング交換他のメンテナンスを承りました。アルマイト焼けのコントラストが、経年を物語っています。
当初は、使用頻度が高いアウターリングのみで済むかと思っていましたが、インナーリングも歯底が広がっていたので併せて交換。中空構造のアウターに比べて、板状のインナーは部品コストが抑えられます。
5アーム+110BCDなら、サードパーティ製リングもそれなりに流通していますが、素材/変速性/セッティング容易さを考慮すると、当店では純正品をお勧めしています。
この車体に限らず、STレバーのブレーキフードをはじめ、少し古めなシマノ製コンポーネントのリペアパーツが供給終了に。6700系アルテグラも発売から15年程が経過して、リペアパーツの入手が難しくなりつつあって、既にシルバーカラーのパーツは先に生産を終えています。
それじゃ、丸っとコンポ載替ようと言っても、シマノ製のSORAやTIAGRAもそろそろディスコン。それら9~11sモデルは、CUESに統合される流れですが、重点が置かれるE-BIKEマーケットを考えると油圧ディスクブレーキのみになるかと。さすれば、まだ多くのユーザーがいる旧来の「リムブレーキ+ワイヤ変速」な、ロードバイク延命の受け皿にはなりません。
STレバーをワイヤ/油圧式で作り分ける開発製造コストがハードルなら、逆の発想でレバーは共通で「油圧式リムブレーキキャリパ」を1モデルのみ興して、ピストン容量をDura-Ace等と同じにすれば、上位モデルのDi2+リムブレーキユーザーも取り込め、投資回収できるのでは?と浅慮も浮かびます。
話が脱線しますが、ケーブルピッチが共通のCUESシリーズ。ロード用STレバーは、「右:9/10/11t、左:1x/2x/ドロッパー」とモードコンバータ仕様にすれば、左右1SKUのみになって良いんじゃないのかしら?と妄想していましたが、果たしてどうなることやら。
閑話休題。油圧リムブレーキは、過去にMAGURAやSRAMで展開されていましたが、あくまでマスマーケットを狙うシマノさんゆえ、リムブレーキバイクの補修マーケットにうま味が見込める経営判断が前提。まあ、来たるべき「全固体電池・E-PMV」時代を控えた企業の生き残りを冷静に考えると、レガシーとも言えるリムブレーキバイクに構っている余裕はないかとも。