Shimano Docs より |
自身で自転車を調整・整備される方だと、見慣れた図かと。RDハンガーのアライメントが確保されているのが前提ですが、このマニュアル通りに作業すれば及第点は取れます。
実際はメカニックによって異なりますが、当店はどうしているかというと…。チェーンとTop2枚目の隙間を見ながら仮合わせ、そこから駆動ロスを減らすため追い込む手順を踏みます。ワイヤ式のRDの場合、チェーンを送りながら「音」と「工具を介する振動」で位置決めをしています。Di2の原点出しに似たアプローチです。
ロー側のストロークも幾つか捉え方がありますが、当店ではトップ側ギリギリが基本です。また、ワイヤテンションは、初期伸びやシフトアップorダウン優先かで味付けします。加えて、走行時は荷重が掛かり変位するので、状況に応じて試乗して動的確認をします。
一方、FDは、ワイヤのプリテンションと初期伸びを見越して、マニュアルよりも羽根を外寄りで合わせるケースが多いです。ただ、エントリークラスのトリガーシフトだと、低テンション気味にしたほうが全体の帳尻が合わせやすく、現合感高めです。
また、手の力が弱いライダーなら、インナー→アウターでチェーンが掛かりやすいようにオーバーストローク量を加味する場合もございます。