リムブレーキ・ロードバイクのタイヤ交換を承りました。オーナー様の乗り方や好みを考慮して、今回は、「iRC ASPITE PRO S-LIGHT | アスピーテ プロ スーパーライト」をセレクト。2022年春からデリバリー開始された新モデルです。
交換前の状態は、C17リム+旧ETRTO25Cタイヤが装着され実幅27mm。新型ASPITE PROは、新ETRTOゆえ呼び幅25Cだと実幅23~24mmと狭めになるので、「700×28C」サイズを選び狙い通り27mmの仕上がりに。
タイヤ実幅は、ビードtoビードのケース幅も目安になりますが、入気すると伸びますし、ビードフック形状の影響も受けるので、結局のところハメてみないと分からないのが現状です。
iRC HELLING BORN PATTERN |
ロード用タイヤのトレッドパターンに関しては、「あんなの飾りです。 偉い人にはそれが分からんのですよ」のスリック原理主義の店主ですが、ASPITE PROは「iRC HELLING BORN PATTERN」を採用。倒し込み角度に沿ったパターンを配置して、コーナーリングフォース(CF)を生ませるのが狙いとのことで、同社の試験機でも効果が裏付けられているようです。
CFやスリップアングル(SA)に関しては、「二輪車用タイヤの基礎知識」や「チューニングを楽しむための動的感性工学概論」が参考になります。自転車の場合は、原動機付きの乗り物と異なる部分もありますが…。
ちなみに、この「iRC ASPITE PRO」は、2モデル展開ですが、耐パンクベルト(=ブレーカー)有無や用途が直感的に分かりずらくいのが難点。メーカーに確認しましたが、両者はケース(≒カーカス)やトレッドは共通で、違いは「ベルト仕様」のみとのこと。店主が勝手に命名するなら、下記のようになるかと。
店頭ではお客様から、同時期に発売された「Panaracer AGILEST/パナレーサー アジリスト」との違いを聞かれることも多いです。AGILESTは、しなやかさ+軽量を追求していることもあって、ベルト幅狭め+サイドウォール薄めゆえ、どちらかと言うとキレイな路面にマッチ&毎日~毎週と継続的に走り込むライダー向けかと。対してASPITE PROは、それよりもパンク&オゾン劣化耐性を重視される方に適するかと思います。
余談ですが、パナレーサーさんは2020年に外部から招へいした社長さん(=プロ経営者)が入られてから、色々種まきをされてきました。ただ、移行期ということもあって何処となく施策がバラバラな感じだったのですが、「AGILEST」ではマーケティングや広告手法含めて、それらが上手く合致した印象です。