第一世代 安価なTPUチューブ |
TPUチューブ「Tubolito」が市場に流通した当初から、取り扱いをしてきた当店。店頭で尋ねられる「ブチル/TPU/ラテックス/チューブレスレディ」は、乗り方や優先事項で選べば良いんじゃないかとお答えしています。
バルブ陥没 |
バルブ根元 剥離した状態 |
TPUチューブの弱点は、「バルブ根元」と「環状の繋ぎ目」の2か所が挙げられます。とりわけ安価な、いわゆる「中華TPUチューブ」は、バルブ根元の「接着/溶着部」の弱さが泣き所。新品装着時でゼロから入気する際は、さほど気にしなくても問題ありませんが、チューブがある程度膨らんだ状態で、空気を補充する場合は注意が必要です。
一般的なポンプ口金だと、バルブを陥没させる方向に力が掛かって、バルブが内部へ押し込まれ接着部が剥離してしまいます。口金を「ヒラメの横カム式」や「ねじ込み式」にすれば、トラブルが起きにくくなります。
メーカー各社もそれらを把握しており、後発モデルは「ネジ切りバルブ採用」と「接着部の強化」で対策が施されています。電動ポンプの発熱対策が謳われるバルブの「金属+ネジ切り化」ですが、入気時の陥没を防止できるメリットの方が大きいと店主は捉えています。
Guee TPU TUBES AEROLITE INNER TUBE グイー TPUチューブ エアロライトインナーチューブ |
インストールガイドライン:装着時のねじれ有無を見える化 |
バルブのネジ切り金属化+接着部強化 |
最新の第三世代に当たるのが、「Guee TPU TUBES AEROLITE INNER TUBE / グイー TPUチューブ エアロライトインナーチューブ」。総じて、TPUチューブ本体の触感はプラスチッキーですが、Guee製は弾力があります。ただ、走行感に影響は無いようです。
先述したバルブ周りの強化が一番進んでいるモデルと言え、接着面が楕円でナローリムとの組み合わせでも安心感があります。チューブレスバルブ同様にラバーガスケットが配置されているので、インナーライナーがあるチューブレスタイヤと組み合わせれば、脱気時間を稼いで多気室タイヤのようなランフラット効果も期待できそう。
このガスケットは、バルブホールとチューブが接触させないのが狙いですが、バルブ根元のチューブが凹状になって、剥離しないか少々懸念が残ります。
Panaracer PURPLE LITE / パナレーサー パープルライト |
Panaracer PURPLE LITE バルブ根元 |
Guee製のTPUチューブは、好印象だけどお財布事情がハードルになる方は、「Panaracer PURPLE LITE / パナレーサー パープルライト」が選択肢になるかと。仕様は、第二世代に該当して接着強度はソコソコですが、「金属+ネジ切り」バルブを採用してます。下記動画でも触れられてますが、取付時にバルブを引き上げ+ナットを締めれば、陥没トラブルは回避できます。
※取付&加工法や使用パーツ等のご質問は、当店ノウハウのため、お応えしかねますことをご了承ください。