| CANYON Endurace CF SLX | キャニオン エンデュランス CF SLX |
「CANYON Endurace CF SLX | キャニオン エンデュランス CF SLX」のメンテナンスを承りました。まず、前後ディスクブレーキは、吸湿作用でフルードが自己膨張してパッドがローターを常時引きずっている状況でしたが、パッド交換&ローター板金修正等で復旧しました。
吸湿作用は べーパーロック現象を抑制する反面、沸点が下がってしまうので都度フルード交換が理想的です。ただ、運用コストを考えるとシビアコンデイションで走らないユースケースなら、2~3回のフルード量を調整した後に交換というのが現実的かと。おさらいになりますが、自転車の油圧ディスクブレーキに関しては、下記2種類が挙げられます。
- ミネラルオイル系(鉱物油/油性): シマノ、カンパニョーロ、マグラなどが採用。水と混ざりにくい(分離する)。
- DOTフルード系(グリコール系/水溶性): SRAM、Hayes、自動車・バイク用ブレーキで使われる。水と混ざる(吸湿性がある)。
「ミネラル」と「DOT」でそれぞれに長所短所があるのは存じていますし、メーカーの言い分もあるのでしょう。ただ、一般的なユーザーを想定するなら、自転車の容量の小さいリザーバータンク(expansion tank / reservoir)やダイヤフラムを前提にするなら、DOTよりもミネラルの方が適していると考えるエンジニア&メカニックは多いはずです。
そんなことはSRAMも分かっていて、数年前からDOT→ミネラルの動きを見せていますが、移行が進んでいないのが現実です。
近年、CANYONに限らず各社がトップチューブorダウンチューブに追加した「ストレージ機能」。工具やスペアチューブを収納できて便利ですが、フレーム内に何かを落としてしまうと摘出が大変なケースもございます。今回は、コストが抑えられるヘッド側から携帯工具ビットを取り出しました。
余談になりますが、CANYONはこの車体のようにヘッドセットの予圧調整に専用工具「Canyon GP7203-01 Headset Tool」が必要です。一見、広く流通しているJIS-M4 並目(0.7mmピッチ)ボルトで代用で出来そうですが、細目(おそらく0.5mmピッチ)なので注意が必要です。
※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。
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