2022年10月4日火曜日

ロードバイク エアロダイナミクスの行き着く先 Apple Glass 頼みが透ける未来 徒然なるままに ロード用 ディスクブレーキの今後の動向を考える その7

SILCA MENSOLA COMPUTER MOUNT
road.cc/twitterから

MY2023の発表が進む今日この頃。ロードバイクのここ最近のトレンドを振り返ってみると、MY2015-2016頃から続くのが「エアロダイナミクス/空気抵抗低減」。後半のMY2018-2019からは、それに「ディスクブレーキ」も加わり、「ディスク+エアロ」がメインストリームに。

従来、トレンド推移は4-5年でエアロ⇔軽量の反復でしたが、その傾向に反してエアロが続いているのが現状です。理由は、ディスクブレーキ導入によりリムブレーキ対比で重量的に不利になり、新モデルの特徴として訴求しにくくなったことが挙げられます。

2000年頃から、金型で起こされるカーボンフレームがレース標準になったことで、ジオメトリの自由度が奪われ、ポジションやフォームを確保するために様々な形状(ドロップ&リーチ)を持ったハンドルが生産されるようなったのが、ここ20年の歴史かと。アルミ・ハイドロフォーミング技術が発達した側面もありますが…。トッププロだと、さらにワンオフのステムを用いて帳尻を合わせている現実もあります。

MY2023エアロ・ロードですが、これまでライダーの体格にマッチしたモデルを選べるように自由度が保たれてきたコクピット周りへ遂に手が付けられ、「幅狭/ハの字/翼断面ハンドル」を標準装備されるのが特徴に挙げられます。

ハンドルは、ライダー/Fホイール/Fフォークに次いで、CdA(主に前方投影面積)に影響するのは周知の事実でしたが、ライダーの好みやフィッティングを差し置いて、とにかく空気抵抗低減を訴求するフェーズに入った感。

無線シフト&油圧ブレーキ化の副産物、もしくはネタ切れとも読み取れますが、UCIルール改定で前腕をハンドル置くエアロポジションも禁止になった背景も。時代がアダム・ハンセンに追いついたとも言えます。

こうなってくると、次に目の敵にされるのが、ハンドルから突き出たサイクルコンピュータの「アウトフロントブラケット」かと。先行してwahooは、ELEMNT BOLTでコンピュータとマウントを一体化したデザインを採用。また、公開直後にチ〇ポと揶揄されたチタン粉末焼結3Dプリントで作られた「SILCA MENSOLA COMPUTER MOUNT」も記憶に新しい処です。

サイクルコンピュータの取付スペースを考慮すると、ハンドル/ステム/トップチューブ辺りにビルドインすることも考えられますが、クルマのダッシュボード・DINのように規格化が必要かつ見易さは損なわれます。

もしくは、GARMINが過去に上梓したり、Luxottica傘下のOAKLEYが研究開発を進めているとされる「Nreal Air」のような「アイウェア統合型デバイス=スマートグラス」に代替されるかもしれません。バッテリー他の小型化など、各要素技術の成熟待ちですが…。

その一方、各電子部品のコストを現実的な価格に落とし込むには、市場サイズが必要ゆえ、結局のところスマホ普及の先鞭をつけたiphone同様に、スマートグラスも「Apple Glass」上梓頼みな面は否定できません。

後追いの二番煎じ、三番煎じの類似品で市場形成されれば、その後は、ヘルメット+アイウエア+スマートグラスがインテグレートされるのも時間の問題です。或いは、ディスプレイの替わりに、コクピットからホログラムを投影してアイウエアを介して見るのが現実的になりそうです。

全くの余談ですが、店主の学生時代、友人と高崎観音の前を通るたびに「ビッグち○こ」とキャツキャッしてたのは良い思い出です。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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