2020年10月12日月曜日

ロードバイク ワイドリム&ナロータイヤ 試してみた DT SWISS CRC 1400 SPLINE | スプライン 24 db ETRTO 22.5×622 26Cタイヤ装着


ふと、「ワイドリム+ナロータイヤ」の組合せをロードバイクで試してみたくなりました。このアプローチがが広く知られるようになったのは、Cannondale・エアロロード「SYSTEMSIX」かと。2018年の発表当時は、物議を醸しだしましたが、狙いはエアロ効果とエアボリュームUPの二つが挙げられます。

エアロ効果に関して、リムとタイヤの段差を無くして空気抵抗を下げるアイデア自体は、2012年にMAVICが「エアロフラップ CX01ブレード」で上市したりで着眼的に目新しくはありません。ただ、近年のディスクブレーキ普及によるタイヤ&リムのワイド化で、両者の外幅を揃える条件が整えやすくなって、ENVEやZIPP等も追従しています。

エアボリュームUPに関しては、リム内幅の拡大で空洞性が高まり、タイヤ外幅も呼び寸法よりも広がることで、快適性やトラクションの高まりが期待できます。店主としては、この効果がどれぐらいあるのかなと興味を持った次第。

ちなみに、SYSTEMSIX・HollowGram KNØT64ホイールの組合せをおさらいすると、外幅32mm/内幅21mmのワイドリムに23Cタイヤを装着して、実測幅は26mmになって、空気圧は低めな5~6Barが推奨されてます。

断面積一定でナロー→ワイド化
断面二次モーメント/断面係数 比較

ワイドリム化は、ホイール剛性UPにも貢献します。ディスクブレーキ化でリムブレーキ時に必要だった摩耗マージンやブレーキ圧力対応が不要になって、リムを薄くすることが可能になります。少々乱暴ですが、中空長方形に単純化して、断面積一定でリム外幅を21→28mmへUPすると、剛性を表す断面二次モーメント/断面係数は10%向上します。ねじれを考慮すると、極断面係数で考える必要がありそうですが。



内幅比較22C/15C

さて、今回は、とにかくリム内幅が広くて軽量なホイールを探しました。ハイトが高いディープリムが映えるのは重々承知していますが、そろそろトレンドがエアロ→軽量化にシフトするだろうと、名品「カンパニョーロ ハイペロン/CAMPAGNOLO HYPERON」の現代版みたいなDT SWISSのローハイト「CRC 1400 SPLINE」をセレクト。同じ系列で「CRC 1100 SPLINE T」もありますが、チューブラー用です。

実は、「CRC 1400 SPLINE」は、ロード用では無く、CX/シクロクロス向けホイール。前後セットの重量1389g、リム内幅22.5mmのワイド仕様。本国サイトの商品紹介では、「…同僚とのカジュアルなランチタイムのクロスライドに最適なホイールセットです」とありますが、前後で定価30万円オーバーな価格ゆえカジュアルとは?と考えさせられます(笑)。

まあ、「CRC/クロス ロード カーボン」ってモデル名だと、海外大手通販「Chain Reaction Cycles」の商品みたいですね。余談ですが、MY2021でクリンチャー/TLRの新モデル「PRC 1100 DICUT MON CHASSERAL/ダイカット 24 モン シャセラル」が発表され、DTスイス史上最軽量の1266gを達成していますが、リム幅は現代ロード用として標準的な18Cです。

2010年頃は、完組ホイールならマヴィック/シマノ/カンパ(=フルクラム)が御三家でしたが、知らぬ間にDT SWISSが割り込んできている感もあります。

チューブレスもビードがスムーズに上がりそうなプロファイル

おそらく、あまり知られていないだろう、このホイールセットですが、Bike Radarのレビューでも軽量&高剛性ホイールとして高評価を得ています。リム断面も今どきの形状で、チューブレスでもビードが素直に上がりそうですが、許容値を超えたナロータイヤを装着するので、チューブドタイヤを選択。ちなみにメーカーのタイヤ推奨幅は、ETRTOベースで32~50C。経験的には28Cぐらいまでが妥当な処かと。

リム・デカール「MIN. TIRE SIZE:33MM」

そんなこんなで、内幅22.5mm/外幅28mmのリムに「IRC ASPITE PRO RBCC 700×26C」と「Tubolito」でセットアップ。クルマで言う「低偏平+引張りタイヤ」な組合せ。入気しても、タイヤ外幅はさほど径成長せず28mmでリムとツライチ。乗ってみると、軽量チューブレスレディの28~30cタイヤを嵌めた感じに近いというのが、ザックリしたフィーリング。

ショルダーからサイドウォールの変形が抑えられるので、コーナリングは癖が出ると予想していましたが、大きな違いは感じられず。エアボリュームのバルーン感があるので、荒れた路面での快適性やトラクションは期待出来ます。エア圧は、5.5~6Barぐらいが丁度良い塩梅。

低価格なアルミリムだと重量のハードルはありますが、それ以外はネガティブな要素は感じられないので、ETRTOとの整合性も考慮して、ロードのワイドリム化は20cぐらいまで拡大して、E-BIKEやグラベルとの共用がさらに進むんじゃないかと想像できます。タイヤ側も耐圧設定を下げることで、ビードやカーカス等を軽量化できる余地が生まれるメリットもありそうです。

勿論、グレーチング等でのリム打ち懸念や、レーススピードでのギリギリなコーナーワーク等で検証する必要はあります。ENVEが自社ブランドで専用タイヤをデリバリーし始めたのは、この辺りの理由も考えられます。

リムの急速なワイド化が進みだした初期の頃、チューブラータイヤがその流れに付いていけず、ワイドリム+ナロータイヤの組合せでレース中にカーボンホイールが道の凹でリム打ちをして、破断したと考えられるアクシデントもありました。

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