2024年5月30日木曜日

Huawei Luxeed S7 | ファーウェイ 華為技術 ルクシード S7 & Xiomi SU7 | シャオミ 小米 中国EV工場 China Cycle 2024 出張記

Huawei Luxeed S7
Huawei Luxeed S7
Huawei AITO M5

上海で開催された「CHINA CYCLE 2024」へ出張してきました。店主が2007年に訪中した際は、電動オートバイの普及過渡期なタイミングでしたが、今やそれがほぼ100%に。上海のEV/電気自動車普及率はすでに40%超で、2025年には50%を上回るとのこと。実際に街の車列を眺めても、3-4台に1台がEVの状況でした。

今回、出張帰りに足を延ばして、「Huawei /ファーウェイ / 華為技術」のショールームへ。2023年末に発表されたスマートEVセダン「Luxeed S7/ルクシード」を見てきました。この「Luxeed S7」は、米テスラ「モデルS」の競合モデル。「奇瑞汽車/Chery」との協業で、すでに一万台を超える予約注文が報じられてます。

Luxeed S7とAITO M5を見る限り、外観は良いしチリ合わせや内装も作りこまれてます。装備や機能を考えると、これで500~700万円は十二分に価格競争力があります。ただ、恐らくメーカーは赤字じゃないかと…。

中国のEV市場は、「BYD/比亚迪」が牽引しており、圧倒的販売台数を叩き出していますが、勃興する他社も堅調な売上を見せてます。また、それら価格の抑えられた中国製EVがEU圏へ輸出され、シェアを拡大。その影響で、米テスラの株価がピーク時の1/3になったり、Hyundai傘下KIAのジョージア工場で量産を目論んでいたとされるアップルEV参入を断念してます。

各国は、互いに自国産業や貿易収支を守るため関税を上げる手を打っています。そんな市況の中で、HuaweiやXiaomiが自動車メーカーと手を組んでEV市場に参入してきたのが現状かと。

一方、中国の「Xiaomi/シャオミ/小米汽车」が2024/4月に正式公開したEV進出の第一号となるのが「SU7」。バッテリーは、EV用でトップシェアを握るCATL製の新型麒麟セルを搭載。その性能と452万円~という価格設定に度肝を抜かされました(関連記事:発売開始27分で5万台受注【シャオミ『SU7』の衝撃】実力のポイントを徹底解説)。キャンペーン効果もありますが、27分で5万台予約と言うのも頷けます。


シャオミの第一弾EV『SU7』に北京で試乗〜受注台数はすでに10万台以上&1万台を納車済みと言われる車両本体以上に驚かされたのは、同時期に公開された同社工場の動画。Xiaomiは、北京汽車を傘下に持つ「北汽集団/BAIC Group」の製造支援を受けてます。

プロトタイプは、才能/気合/根性/資金で何とかできるものですが、量産は簡単じゃないのは店主身をもって知っています。新しくてピカピカな工場が、良い製品を生産できる必須条件ではありませんが、映像で見る限り、立ち上げと思えないその規模と卒ない造りに圧倒されます。

省人化が進んでいて、パネルのプレス後チェックは無人、ドラムテスターや工程移動は自動運転です。他メーカーでもカメラ&センサーによる出荷前の外観検査装置は導入済ですが、完全無人化は未だ限られています。

無人化を印象付けるためか、もっとも工員を要するGeneral assemblyの映像はありませんし、上手く撮影されているでしょうから、日常の現場はもっとワチャワチャしているかもしれませんが…。

車体デザインのヘッドには、BMW等で実績を積んだTianyuan (Sawyer) Li氏をヘッドハンディングしていますが、工場設営や生産技術スタッフの人選も念入りに行われたことが想像されます。

とにかく、量産車体の出来が気になります。早いところ「This is the Worst Car I've Ever Reviewed」で話題になったお馴染みMKBHD / MKPHDがレビューしてくれないでしょうか。

さて、中国のEV拡大は、同国が先行する「トリウム溶融塩炉/TMSR」と合わせた戦略とも捉えられます。同原子炉は、インド/フランス/ノルウェーも研究開発を進めていますが、中国がかなりリードしている模様です。

※取付&加工法や使用パーツ等のご質問は、当店ノウハウのため、お応えしかねますことをご了承ください。

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