2024年12月22日日曜日

カーボン&竹繊維 ファイバーフィラー入り シーラント ダマ&沈殿 対策

ファイバー/フィラー入りシーラント

MTBから始まったチューブレスレディ・タイヤ。ロードやグラベルバイクへの拡大に伴い、各社からリムテープやシーラントの新製品がちょいちょい登場しています。裏を返せば、決定的な装着&運用方法が確立されておらず、未だ試行錯誤が続いている状況を物語っているかと。

黎明期に比べれば、ノウハウは蓄積されているものの、職人技や相性問題は依然として多々あるのも実情です。そもそも論を言ってしまえば、変形を供するテンション構造ホイールにチューブレスタイヤを組み合わせという、前提条件から無理ゲーと向き合い続けているとも…。

チューブレスを安定運用するには、「ニップルホールレス+バトンホイール」まで行き着くしかないと店主は考えていますが、横風操安性/重量/価格面が課題があり、現状の選択肢は「ニップルホールレスのリム」を選ぶぐらいしかありません。

単純に厚みを増やすとタイヤ着脱時に該当部が剝がれやすくなる欠点や、重量増の制約があるのは百も承知ですが、気密性の観点からタイヤ各社にビード周りのゴムボリュームを増して欲しいと要望してきました。

新ETRTO以降、一例を挙げるとシュワルベは、ビード周りにチェーファーを追加して、シーリングリップ効果を高められているなど改善が進みましたが、「リム側:ビードフック形状」と「タイヤ側:ビード形状/材料配置」の相性問題は依然として残ってます。更にフックドorフックレスも混在して、ビードやチェーファーの最適化は困難になってます。

閑話休題。最近のシーラントですが、高めな内圧や大きな穴に耐性があるカーボン/竹等の繊維を混ぜたモデルが市場に登場してきています。ただ、それらファイバー/フィラーは、保管中に沈殿やダマになりやすいのが欠点です。

その対策として、施工前に塗料やネイルカラー等の撹拌に用いる卓上サイズのボルテックスミキサー(撹拌器/振とう器)で、シェイクするのが妥当なんでしょうが、とりあえずは店頭にあった超音波洗浄機で代用しています。

念のため分子結合的に悪影響がないか事前に調べましたが、「ソノケミストリー/超音波照射下の有機 合成反応」を読む限り、「超音波化学では周波数に依存する音波と分子との直接的な相互作用はないとされており、超音波の化学反応に対する効果は殆どキャビテーションに由来するものと考えられている」とあったので、家庭用装置の出力なら問題ないと捉えてます。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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