アルミフレーム 44mm HT/ヘッドチューブ インターナル・ケーブルルーティング |
2020年前後から、エアロダイナミクスを訴求するロードバイク拡大に伴って、コクピット周りのワイヤ/ホース/ケーブルがフル内蔵されるモデルが増えました。電動変速+油圧ディスクブレーキ化の副産物も言えますが、メンテナンス性はともかく、とにかく見た目はスッキリするので、この流れは後戻りすることは無いでしょう。
デルタステアラー |
ホース&ワイヤルートを確保する手段として、カーボンバイクは、従来からのテーパードヘッドをベースにDシェイプコラム/デルタステアラーと組み合わせる独自規格のほか、大径BRG+C型コンプレッションリング等で対処されています。
その一方、カーボンと比べて造形の自由度が低いアルミやスチールバイクは、現在標準的に用いられているテーパードヘッドチューブだとケーブルを逃がすことは困難。また、上記のような異形ステアチューブは、高コストゆえ採用が難しい側面もあります。
店主が訪問した台北/台中/上海ショーで、2023年頃からそれらを踏まえた現実的な落としどころが見え始めたのが、「テーパードチューブ(HT)→44mmHT」の採用。アッパーが冒頭写真のようなゼロスタックと、下記Wolf Toothのようなアウトボード式が挙げられます。
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Wolf Tooth Premium Internal Headset for ENVE IN-Route System 同社WEBサイトから |
2024米で開催されたMade.Bikeに出展したショーバイクをWEBを通して眺めても、同じ流れなので徐々にこのスタイルが増えてくるかと。ただ、直近10年間でアルミやスチールのチューブ&フレームメーカーが開発&設備投資して、せっかくアウターバテッドHTを製品化したのに、ワイヤ&ホース内蔵化の煽りから44mmHTに先祖返りしてしまうのは、何だかやるせない思いにも駆られるのです。
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