2024年12月8日日曜日

Panasonic | パナソニック カラーカメラ玄関子機 VL-V565-K インターホン ドアホン 子機 スピーカー交換修理

故障したドアホン子機
Panasonic | パナソニック カラーカメラ玄関子機 VL-V565-K

実家に設置されたインターホンが不調とのことで、修理することに。症状を見る限り、子機側「Panasonic | パナソニック カラーカメラ玄関子機 VL-V565-K」の内蔵スピーカーが壊れただけの可能性が高いと判断。
VL-V565-K 内部
内蔵スピーカー

ググってみると、同事例が多くヒットします。まあ、10年以上に渡って雨風に打たれて来たので、故障しても致し方ありません。当初、後継モデルへのアッシー入替を考えましたが、φ28のスピーカー単体が数百円で入手できるので、まずはその手で進めることに。

劣化して破けた防滴フィルム

分解すると、多くの前例同様に防滴フィルムの劣化による浸水が原因のようでした。破損したスピーカーを外して、配線をハンダで付け替えて元に戻して復旧出来ました。

左:交換前 / 右:交換後

この手の電子パーツ入手先は、ひと昔前は秋葉原のラジオ会館だったと思いますが、現在は、DigiKeyや大陸越境ECを使われる方が大半かと。今回は、2個セット品を手配しましたが、届いたスピーカーをテスターでチェックすると、その内1個は+端子とフレームが導通があってNGでした。

本当は「わーい直った」とノンビリ喜んでいてはいけなく、器用貧乏であることを自覚して、人時生産性が高くなる時間の使い方を探るべきなのですが…。まあ、これぐらいは余興にすぎませんが、本業でも電装部品の修理が増えているため、安定化電源とオシロスコープくらいは揃えようかと思う今日この頃です。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2024年12月7日土曜日

SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2 × Shimano R8000/BR-R9100/FC-R8100 | スペシャライズド エスワークス ターマック SL2 × シマノ デュラテグラ ミックスビルド リムブレーキ ロードバイク ワイドギアのススメ コンパクトハンドル一択の風潮に物申す

SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2 × シマノ R8000/BR-R9100/FC-R8100

汎用ゼロオフセットのシートポストに交換して、今更ながら前乗りポジションを試してみようと久しぶりにリムブレーキのロードバイク「SPECIALIZED S-Works Tarmac SL2/MY2008」引っ張り出してきました。

気が付けば、フレームはMYベースで17年落ちですが、コンポーネントは、「シマノ 11sコンポ × 12s用クランク 互換性検証」等でリフレッシュ済。改めてリムブレーキバイクのメリットを挙げるなら、価格を抑えて車重が軽いバイクに仕上げられる。そして、なんだかんだ言って、輪行は気を遣わずに済むと言ったところでないかと。

と言っても、普段から油圧ディスクブレーキ+ワイドタイヤに、すっかり飼いならされている店主の身体。久しぶりにリムブレーキバイクで走り出すと、DRY路面にも関わらずブレーキポイントはかなり手前となり、余りのブレーキの効かなさに愕然とさせられます。

この制動力の違いは、25mmの細いタイヤ幅のせいか?と、実幅含めて同じタイヤを油圧ディスクブレーキ車に履かせて比較したことも。結果は、やはり単純にブレーキシステムの違いで、φ140ローターにも関わらず、制動力は歴然として油圧ディスクブレーキに軍配が上がります。ちなみにWET条件下の制動力は、シマノさん情報だとメタル100%とすると、レジン60-70%、リムブレーキ20-40%と謳われています。

ちなみに、この車体のホイールは、MAVIC黄金期の最期に生み出された「R-SYS」、内幅15mmのナローリム。旧ETRTOに準拠したMAXXIS製タイヤのケースは正確に製造されており、本組み合わせだと呼び寸と違わずタイヤ実幅は25mm。

一方で店主がメインで乗るロードバイクの足回りは、リム内幅22mm&タイヤ実幅30mmを4-5barで運用。久しぶりに25mmの7bar条件だと言わずもがな跳ねて、じゃじゃ馬を操る感。それはそれで、リムブレーキバイク特有の軽いステア慣性と相まって、ヒラヒラした乗り味で良いものです。ディスクブレーキじゃなければ楽しめないと、自身のウィンドウを狭くする必要はありません。

車体重量が軽いので、正直ヒルクライムだけならリムブレーキバイクでも遜色はありませんし(寧ろ速いことも)。ただ、ダウンヒルや平地では、先述のとおり心許ない制動力とバンピーさが露呈します。従来、クルマ好きのお客様には、リムブレーキ→ディスクブレーキバイクの違いは、GT-RのR32→R35ぐらい差があるとお伝えしてきましたが、ワイドリム&タイヤと低圧化が進んだ現在は、AE86ぐらいまで広がっている感。

されど、GDB以降が乗り物として正常進化しているのを理解していても、GC8にあった尻の軽やかさは今でも魅惑的なのと同様。高圧ナロータイヤゆえの突き上げを馴らしながら走るのは、自身が操っている感もあって楽しく、ポジティブな表現をするなら、「プリミティブ」かと。短いストロークと減衰高めの足回りで、ガタガタ走るのが普通だった昔のシャコタン四輪の記憶と被ります。

そして、旧い空冷ポルシェにワイドタイヤを収めるか如く、クリアランス的にギリギリのリム内幅19mm+28Cタイヤを装着したら、幾ばくかマイルドで現代的な乗り心地になるんじゃないか?と淡い期待も抱いたりも。
クランク:FC-R8100 52/36t(12s用)
RD-R8000 × 11-34t スプロケット

当店でも、ご相談頂くことが増えた「リア・スプロケットのワイドレシオ化」。「水は低きに流れ、人は易きに流れる」、ギア比もまた然りかと。加齢と不摂生により、増加した体重と低下したフィジカルをカバーしてくれるので、レースをしない一般ライダーにお勧めするチューニング(調律)です。結局は自転車なので、漕がないと進まないのですが…。

かく言う店主も「ショートゲージRD×クロスレシオCS」の組合わせを美学とする価値観に縛られていましたが、最初に組んだ頃の「52/39*11-25t」→「52/36*11-34t」へと、生き方同様にローレシオに解脱しています(笑)。

下りはそこそこ踏みたいので、アウター52tはキープしていますが、インナーリングは36→34tにしたいのが本音です。勿論そうすると、仕様から逸脱してRDの最大フロントギア歯数差の許容値16tを超えることもあって、下記のようなデメリットが浮かび上がります。
  • スプロケット-ガイドプーリー距離が広がり、RD変速性が低下
  • チェーンリングのスパイクピン位相がズレて、FD変速性が低下
  • インナー×ロー時、FD羽根ブリッジにチェーンが干渉
店主が好むケーブル・ルーティング

2000年代初頭、カーボン成型やアルミハイドロフォーミングの技術進歩により、それ以前には量産できなかった曲率(R)の小さいドロップハンドル、すなわち「アナトミックシャロー」や「コンパクト」と呼ばれる短くて浅いモデルが流通するように。これは、ほぼOE専業だったFSAが躍進するきっかけとなった歴史とも重なります。

小柄で手が短めな日本人は、そんなリーチ&ドロップ共にショートなハンドル形状が適しているとされてきました。理屈は大筋で間違っていませんが、自身の経験からは、リーチは短いけど、ドロップは130mm以上とそこそこある丸ハンの方が、下ハンを握ったときに手首の返しに余裕があって、しっくりくるライダーが潜在的に多いんじゃないかとも思います。

余談ですが、コクピット周りのケーブルルーティングは、前方にシフト、後方にブレーキワイヤを配置すると見た目がスッキリするので好みです。この辺りは、アウター受けの配置にも制約を受けるので、ケースバイケースとなりますが。


※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、在庫表をご覧ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2024年12月6日金曜日

2024/12/4(金)13-16時 中休みになります

直近の御連絡になりますが、店主出張の為、以下の通りに変更させて頂きます。

2024/12/4 (金) 13-16時 中休み(9-13時 16-18時営業)

現在、店頭業務(接客&作業)で電話対応できないことが多々ございます。お手数ですが、お時間をずらして再度お電話頂ければ幸いです。同理由でメール返信も遅延気味ですが、予めご了承ください。

お問合せは、info@avelotokyo.com または、070-5075-8192 まで。

2024年12月5日木曜日

秋ヶ瀬の森バイクロア14 | AKIGASE FOREST BIKELORE 14 開催のご案内 2024/12/7(土)~8(日)

秋ヶ瀬の森バイクロア14 | AKIGASE FOREST BIKELORE 14

「大人の自転車運動会」をコンセプトに2011年から始まった、「秋ヶ瀬の森バイクロア」。年々規模が大きくなっていますが、今年も「秋ヶ瀬の森バイクロア14」が12月7-8日(土/日)に当店近くの秋ヶ瀬公園で開催されます。

14回目を迎える今年は、置き系や旧車好きには堪らない「ATBM(オールテラインバイクミーティング)/ ATBM – All terrain bike meeting at Akigase forest bikelore 14」や本気ガチレースの「BIKELORE SPEED」も開催され、「おとなもこどもも、おねーさんも」楽しめる、ますます懐の深いイベントになりそうです。

秋ヶ瀬の森バイクロア14会場マップ

残念ながら、弊社は出展や参加はせず、期間中も通常通りの営業となります。当店のお客様も出場や観戦されるとのこと。広大な会場ゆえ、事前にMAPを確認してからお出かけください。詳しくは、公式WEBサイトをご覧ください。

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2024年12月3日火曜日

Cannondale SuperSix EVO Hi-MOD 2 × SystemBar R-One Carbon One-Piece Handlebar | キャノンデール スーパーシックス エボ ハイモッド 2 × システムバー R-ワン カーボン ワンピース ハンドルバー MOMOハンドル 換装

Cannondale SuperSix EVO Hi-MOD 2
SystemBar R-One Carbon One-Piece Handlebar
「Cannondale SuperSix EVO Hi-MOD 2 | キャノンデール スーパーシックス エボ ハイモッド 2」のオーナー様から、コクピット周りを「SystemBar R-One Carbon One-Piece Handlebar | システムバー R-ワン カーボン ワンピース ハンドルバー」、通称「MOMOハン」への換装依頼を承りました。
SystemBar R-One Carbon One-Piece Handlebar / MOMO DESIGN (通称MOMOハン)
ステム-ハンドルのワンピース化で、外観はスマートに。トップチューブにあしらわれた化粧層のカーボンマーブル柄が、コクピットまで一直線に伸びることで統一感のある意匠に。反面、ハンドル角度の微調整が出来なくなるのと引換えに…。当店、バーテープはハンドル下端から巻き始めるのが標準ですが、今回はスッキリ感を重視で肩から施工しました。
GRAND PRIX 5000S TR 700×30C チューブレスレディ
タイヤ:Continental GRAND PRIX 5000 700×25C Tubed
→GRAND PRIX 5000S TR 700×30C チューブレスレディへ

ハンドル交換に合わせて、タイヤも標準装備の「Continental GRAND PRIX 5000 700×25C Tubed」から、「GRAND PRIX 5000S TR 700×30C チューブレスレディ
」へ。元は、引っ張り気味で実測27mmでしたが、交換後は31mm幅に。
Before 1
Before 2
Before 3

交換前は、Handlebar:Vision Trimax Carbon Aero, 31.8mmとStem:Cannondale C1 Conceal, Alloy, 31.8, -6°の組み合わせ。今回は、ブレーキホース再利用で進め、捨て代が無い長さギリギリだったため、誘導に苦労しました。

デルタステアラー対応フィラー
左:アルミステム用 / 右:システムバー用
ステム・コラムクランプ部:SmartSense ケーブル用グルーヴ有り
ステム装着時、デルタステアラーに対応した「フィラー」を挿入しますが、アルミステムとシステムバーで個別に設定があります。内径公差の吸収はたまたレジン圧縮分を見込んでいるのか不明ですが、後者は0.1mm厚くなっています。

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2024年12月2日月曜日

2024/12/2(月) 終日休業 お知らせ

直近の御連絡になりますが、店主出張の為、以下の通りに変更させて頂きます。

2024/12/2(月):終日休業

店頭業務(接客&作業)で電話対応できないことが多々ございます。お手数ですが、お時間をずらして再度お電話頂ければ幸いです。同理由でメール返信も遅延気味ですが、予めご了承ください。

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2024年11月30日土曜日

Maxxis | マキシス DTR-1 650×47B ブラック スチールビード 27.5/650B/ETRTO47-584 タイヤ Cannondale Treadwell 標準採用モデル 少量入荷

Maxxis | マキシス DTR-1 650×47B タイヤ スチールビード
価格:4400円→4000円/本(10%off現金特価/10%税込/店頭品のみ/工賃別途)
「Maxxis | マキシス DTR-1 650×47B スチールビード」を少量入荷しました。モーターサイクルのフラットトラックレース用タイヤからインスパイアされたトレッドパターンを採用しており、締まった土路面や舗装路での走行に最適です。

「Cannondale Treadwell/キャノンデール トレッドウェル」でもOE採用されている650×47B サイズのタイヤです。同バイクのユーザーなら、リプレイス用としてピッタリ。勿論サイズが合えば、他バイクにも装着可能です。

650Bタイヤは選択肢が少なく、手頃な価格で「見た目/耐久性/性能」がバランスしたモデルは中々ありません。以前、DTR-1はフォルダブル仕様でアフターマーケット展開がありましたが、長らくディスコンに。今回、スチールビード仕様での再登場となります。なお、嵩張るので、通販には不向きなタイヤです。

Maxxis | マキシス DTR-1 スチールビード 27.5/650B タイヤ
サイズ:650X47B (ETRTO 47-584)
カラー: ブラック
価格:4400円→4000円/本(10%off現金特価/10%税込/店頭品のみ/工賃別途)

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2024年11月29日金曜日

使い勝手が良い 電子パーツ/窓枠パネル用 両面テープ

電子パーツ/窓枠パネル用 両面テープ

スマートフォン&タブレットの修理の際、窓枠パネル固定に使う「電子パーツ/窓枠パネル用両面テープ」。3M VHBテープの亜種とも言え、発泡PEテープ程ではありませんが、薄手ながらそこそこ粗面にも接着でき、幅の選択肢も広いので使い勝手が良く便利です。

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2024年11月26日火曜日

Cannondale Habit Chainsuck Protector | キャノンデール ハビット チェーンサック プロテクター K34007 ドロップドチェーンステー用 少量入荷

Cannondale Habit Chainsuck Protector
キャノンデール ハビット チェーンサック プロテクター
K34007
価格:1540円→1400円/個(10%off現金特価、10%税込、店頭品のみ、工賃別途)




取付箇所(Y該当)

チェーン巻き込み時にフレームを保護する「Cannondale Habit Chainsuck Protector | キャノンデール ハビット チェーンサック プロテクター K34007」を少量入荷しました。

過度な保護性能は期待できませんが、「御守り」としては有益かと。表面は、ヘアライン処理されて高級感があります。

注意点としては、対応するモデル下記の通りですが、カット&板金等の追加工することで、ドロップドチェーンステーを採用している他モデルにも流用できるかと。この辺りは、ケースバイケースの現合でやってみないと分かりませんが、アンビル等を用いて平板から起こすより断然ラクに仕上げられるかと。

※対応モデル
Bad Habit (2019)
Habit (2016-2017)
Habit (2019-2021)

Cannondale Habit Chainsuck Protector
キャノンデール ハビット チェーンサック プロテクター
型番:K34007
厚さ:1.2mm
価格:1540円→1400円/個(10%off現金特価、10%税込、店頭品のみ、工賃別途)

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

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2024年11月25日月曜日

2024/11/25(月) 終日休業 お知らせ

直近の御連絡になりますが、店主出張の為、以下の通りに変更させて頂きます。

2024/11/25(月):終日休業

店頭業務(接客&作業)で電話対応できないことが多々ございます。お手数ですが、お時間をずらして再度お電話頂ければ幸いです。同理由でメール返信も遅延気味ですが、予めご了承ください。

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2024年11月24日日曜日

Cannondale CAAD13 × DT SWISS 350 × Carbon Rim 40mm × Panaracer GRAVELKING R 700×28C × Jagwire Pro LR2 Disc Brake Rotors | キャノンデール キャード13 × DTスイス 350 × カーボンリム 40mm × パナレーサー グラベルキング 700×28C × ジャグワイヤー プロ LR2 ディスクブレーキローター スポルティーフな落とし処

Cannondale CAAD13 × DT SWISS 350 × Carbon Rim 40mm
× Panaracer GRAVELKING R 700×28C × Jagwire Pro LR2 Disc Brake Rotors
スポルティーフなカスタマイズ例
2024現在で流通しているディスクブレーキ・ロードバイクは、シマノ・コンポーネントの発売時期に倣うなら第3~4世代に当たります。当店でも、ディスクブレーキ黎明期からデモバイク制作したり、試行錯誤をしてきました

リムブレーキ時代は、「軽快性」と「快適性」の両立が困難でした。前者を優先するなら「ロードバイク」、後者なら「ランドナー」と言ったところ。ロードバイクのディスクブレーキ化は、その制動力に目を奪われがちですが、それに伴うワイドタイヤ&スルーアクスル導入が、自転車として大きく進化を促して、上記を両立する「現代版スポルティーフ」の土壌が出来たとも言えます。

自転車は自由な乗り物ですし、好みや主義主張、楽しみ方は人それぞれ。道具なので、用途に合わせた単機能の方が優れているのは勿論。例えば、ハイエンド・レースバイクの特徴である官能性やパリッとした乗り味は捨てがたい反面、保管スペースや費用を考えると、複数台所有はハードル高めです。

それを踏まえて、ホイールやスプロケットを入れ替えず、細かいことは気にせず一台でそこそこ楽しめ、殆どのロードバイク・ユーザーがマッチする下記のようなターゲット。舗装路メインだけど、サイクリングロードに時々現れる軽い砂利道ぐらいは、気兼ねない走破性は欲しい。そんな現代ロードバイクのスポルティーフな落とし処を探ってみることに。
  • 基本は舗装路~軽い砂利道、上り/平地/下り
  • レースは出ないけど、軽快な走行を楽しみたい
  • 空気入れとチェーン注油ぐらいで取扱いに気を使いたくない
ご参考まで、ディスクブレーキバイクの第3世代に当たるアルミロード「Cannondale CAAD13 DISC」をベースに「スポルティーフな落とし処」をご紹介。これまで、トレンドに先駆けてワイドリム/グラベルタイヤ/ダイレクトマウントRDハンガー/ブラケットカバー他を試して、散々こすってきた車体です。今回の肝は、ワイドギアレシオと乗り心地が良く軽めなタイヤです。

ドライブトレーン:52/36 × 11-34t

店主がロードバイクに乗り始めた1980年代後半、リアスプロケットは6~7枚でした。当時は、「大きいチェーンリング/小さなリアスプロケット/短いRDケージ」がイケてるロードバイクのアイコンでしたが、現代は真逆の方向に。

コースや状況に応じて、スプロケットやタイヤを交換するのも自転車の楽しみの一つですが、多段化が進んだ今だと、32~36Tのワイドギア装備のままで上り下り問わずに卒なくこなせるようになりました。

シャドーRD(=シングルテンション)導入以降、ロングケージでも変速のモッサリ感は薄れたので、リムブレーキユーザーでも「RD-R8000-GS(11s)」や「RD-RX400(10s)」等を導入することで恩恵が受けられます。加齢と不摂生で低下したフィジカルも補ってくれますし。

40mmハイト・カーボンリム × DT SWISS 350 ハブ

ディスクブレーキを搭載したロードバイクの場合、トータルで最適化されたコンプリートホイールなら24H以下でも耐久性を担保できますが、汎用パーツを組み合わせJベンドスポークで手組みするなら、少なくともリアは28H以上が望ましいと当店では考えます。勿論、リムハイトにもよりますが。

カスタム例は、バランスを考慮した400g/本の「40mmハイト・カーボンリム」に、手堅い造りの「DT SWISS 350 ハブ」を組み合わせた手組ホイールでセットアップ。
  • リム:Carbon Rim 40mm 28H / 内幅22mm / オフセット仕様
  • ハブ:DT SWISS 350 28H
  • スポーク:DT SWISS #14 プレーン チャンピオン
また、左右スポークテンションを近づけるため、フロント:逆イタリアン/DS3クロス/NDS2クロス、リア:JIS組/DS2クロス/NDS3クロスでアセンブルしています。

本車体は、ハブに「DT SWISS 350」を用いましたが、「EQUAL ディスクハブ」も候補に挙がります。オートプリロード機構が備わっておりメンテナンス頻度が抑えられているのが特徴。2024/11月のランニングチェンジで、フリーボディのベアリング数が2→4個へ改良、28H仕様も追加されたのも理由です。薄いアルミ製ボディの「はめあい」を見直されているのは、目立たないですがグッドポイントです。

タイヤ:Panaracer GRAVELKING R 700×28C × TPUチューブ

前後タイヤは、コストを抑えながらシルキーな乗り心地を確保できるPanaracer GRAVELKING R Tubed」。Rene Herse譲りの「TuffTex R」ケーシングを採用して、しなやかな走りを楽しめます。

願わくは、ターマック用に振り切ってトレッド厚を0.2mm薄くして、スリックパターンのモデルが登場してほしいところですが、それなら素直に同社の「AGILEST FAST」を選べとなるかと。なお、GRAVELKINGのチューブドモデルは、フックレスリムに非対応なのでご注意下さい。

新ETRTO準拠で呼び寸法は28cですが、内幅22mmのリムと組み合わせると実測30mmに。ターマック専用のハイエンドクリンチャーと比べると+20~50g/本ほど重いですが、バルーンなフィーリングゆえ、オープンクリンチャー好きな玄人ライダーにおススメしています。

依然として意見が分かれるTPUチューブですが、店主はネガティブなイメージはありません。ラテックスチューブなら、よりシルキーになりますがエアリークが早いのが面倒。結局のところ、ブチル/ラテックス/TPU/チューブレス論争は、運用コストや使用頻度etcでマッチするモノ選べば良いんじゃない?に帰結します。
前後ローター:Jagwire Pro LR2 Disc Brake Rotors φ160 6H
コースや天候に左右されない制動力を重んじるなら、ローター径は前後φ160をお勧めしています。体重やスキルによっては、リアのみφ140は有りです。ローターは、純正品をお勧めしています。ロード専用としてのシマノ初代モデル「SM-RT900」ローターは、加熱時の形状ロバスト性に乏しかったですが、熟成された「RT-CL900」では、まず不満は出ないかと。

一方で、シマノ含め業界的にセンターロックへ移行が進んでおり、「6穴(=6H/6ボルト)」仕様のローターの新しいモデルは殆どありません。性能/価格/重量がバランスした6穴ローターとして、「Jagwire Pro LR2 Disc Brake Rotors | ジャグワイヤー プロ エルアールツー ディスクブレーキローター」を挙げています。

また、雨や悪天候でも走るライダーには、ブレーキパッドは「メタル」を推奨しています。音鳴りはし易いですが、バッドコンディションでの制動力と耐摩耗性に優れているからです。ちなみにWET条件下の制動力は、シマノさん情報だとメタル100%とすると、レジン60-70%、リムブレーキ20-40%と謳われています。

色々と試行錯誤を経てみると、パーツ構成含めて最新の「Cannondale Synapse Carbon 1 RLE」等のエンデュランスバイクに終着するので、最初からそれらモデルを購入されたほうが経済的ですよというオチになります。

※各パーツの詳細&セッティングに関するご質問は、当社ノウハウもございますのでご遠慮ください。

当店の完成車&ホイールの在庫リストは、在庫表をご覧ください。

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